「自分は安全」の認識と実態に大きなギャップ――消費者のセキュリティ意識

9割以上の人が「自分は安全」と思っているが、半数近くは1カ月以上もコンピュータをアップデートしていなかった。

» 2007年10月03日 09時03分 公開
[ITmedia]

 インターネットの脅威から自分は守られていると思っていても、実際にはセキュリティソフトが更新されておらず、新手のマルウェアを防ぐことができていない――。サイバーセキュリティに関するコンシューマーの意識調査で、こんな無防備な実態が浮き彫りになった。

 調査は10月の全米サイバーセキュリティ啓発月間に合わせ、McAfeeとNational Cyber Security Alliance(NCSA)が実施した。

 それによると、ネットセキュリティを最新の状態に保つことは重要だとの認識は回答者の98%が持っており、自分は安全だと考えている回答者も93%に上った。

 ところが研究者がリモートから回答者のコンピュータをスキャンして調べた結果、この認識と実態の間には大きなギャップがあることが判明。半数近い48%のコンピュータは過去1カ月の間にアップデートされていないことが分かった。

 実際、「ウイルスに感染したことがある」との回答は54%、「スパイウェアに感染したことがある」のは44%に上っている。

 防御措置としては、ウイルス対策ソフト(87%)を筆頭に、ファイアウォール(73%)、スパイウェア対策ソフト(70%)、フィッシング対策ソフト(27%)を導入しているとの回答だった。

 だが、これについてもスキャンして実態を調べたところ、ファイアウォールを導入しているという回答者のうち、実際に動作させていたのは64%のみ。スパイウェア対策ソフトがあると答えた70%のうち、実際に持っていたのは55%のみだった。

 Webやメールの安全性については、回答者の25%が「フィッシング」という言葉を聞いたことがなく、正確な意味が分かっていない回答者も46%を占めた。

 Webサイトを閲覧する前に安全かどうかを確かめることが重要だとの認識は98%が持っているが、64%は「どうやって安全かどうかをチェックしたらいいのか分からない」と答えている。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

ITmedia エグゼクティブのご案内

「ITmedia エグゼクティブは、上場企業および上場相当企業の課長職以上を対象とした無料の会員制サービスを中心に、経営者やリーダー層向けにさまざまな情報を発信しています。
入会いただくとメールマガジンの購読、経営に役立つ旬なテーマで開催しているセミナー、勉強会にも参加いただけます。
ぜひこの機会にお申し込みください。
入会希望の方は必要事項を記入の上申請ください。審査の上登録させていただきます。
【入会条件】上場企業および上場相当企業の課長職以上

アドバイザリーボード

根来龍之

早稲田大学商学学術院教授

根来龍之

小尾敏夫

早稲田大学大学院国際情報通信研究科教授

小尾敏夫

郡山史郎

株式会社CEAFOM 代表取締役社長

郡山史郎

西野弘

株式会社プロシード 代表取締役

西野弘

森田正隆

明治学院大学 経済学部准教授

森田正隆