連載
» 2007年12月13日 11時10分 UPDATE

特選事例:電気通信会社の分析システムKDDIが挑む「アイデアをサービスに直結させる仕組み」 (1/2)

膨大なデータをほぼリアルタイムに分析することは容易なことではない。しかし情報分析がリアルタイムに近づくことで、アイデアをサービスとして実現させるパワーが生まれる。

[ITmedia]

導入前の課題

顧客の利用状況を把握するためにログを解析していたが、多様なシステムからログをPCに取り込み、集計するという手作業だったので、多大な時間と労力が必要だった。


導入後の効果

必要なデータはすべてBusinessObjects 内に集められているので、エンドユーザーはそれぞれの視点から簡単に、かつ正確にデータを分析することができるようになった。


 KDDIが「au」ブランドで展開している携帯電話サービスは、周知の通り相変わらず好調に推移しており、今やEZwebサービスの契約者数は2500万人に迫っている。その躍進の要因は、顧客に満足してもらえる新しいサービスを他社に先んじて提供し、常に顧客の新しいニーズに耳を傾け続けているからだ。そして、「間違いなくそれを支え、躍進の原動力になっていると思います」とプラットフォーム開発本部モバイルプラットフォーム開発部開発3グループリーダーで課長の青柳裕三氏が胸を張って言うのが、「EAGLE」と名づけられたシステムである。これは顧客のニーズを的確にキャッチするツールと呼べるものだ。

aoyagi.jpg プラットフォーム開発本部 青柳裕三氏

顧客の利用状況を正確に、迅速に把握する

 「EZwebのアクセスログを集積する環境」という意味が込められているという"EAGLE"が構築されたのは2003年のことだった。

kddizu.jpg EAGLEシステム構成図

 このシステムは、アクセスログを分析し、顧客の利用状況を把握するのが目的だった。もちろん、当時もログ解析は行っていたが、手作業によるもので、手間と時間がかかっていた。開発3グループ課長補佐・鳥越裕貴氏は、当時を振り返ってこう語る。

torigoe.jpg 開発3グループ 鳥越裕貴氏

 「Webのプロキシやメールサーバなど、さまざまなシステムからPCにログを取り込み、それをExcelやAccessなどを駆使して1次集計し、さらにそれを2次集計してグラフ化していました」

 しかも、顧客データは情報システム部の内部にしかなかったので、そこから切り出して持ってくるだけでも1カ月くらいはかかっていたという。データ分析は正確さと同時にスピードが求められる。できるだけ新しいデータを即座に分析できることが望ましい。

 そこで、EAGLEの構築が始まるわけだが、肝心のBIツールとしてはBusinessObjectsが選定された。その理由について青柳氏は、「専門的な技術知識がないエンドユーザーでも直感的に簡単に使えるし、いろんな切り口で集計することもできるようになるから」と語る。

       1|2 次のページへ

Copyright© 2017 ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

ITmedia エグゼクティブのご案内

「ITmedia エグゼクティブは、上場企業および上場相当企業の課長職以上を対象とした無料の会員制サービスを中心に、経営者やリーダー層向けにさまざまな情報を発信しています。
入会いただくとメールマガジンの購読、経営に役立つ旬なテーマで開催しているセミナー、勉強会にも参加いただけます。
ぜひこの機会にお申し込みください。
入会希望の方は必要事項を記入の上申請ください。審査の上登録させていただきます。
【入会条件】上場企業および上場相当企業の課長職以上

ピックアップコンテンツ

- PR -
世界基準と日本品質を極める Clients First with Innovation & Japan Quality

アドバイザリーボード

早稲田大学商学学術院教授

根来龍之

早稲田大学大学院国際情報通信研究科教授

小尾敏夫

株式会社CEAFOM 代表取締役社長

郡山史郎

株式会社プロシード 代表取締役

西野弘

明治学院大学 経済学部准教授

森田正隆