デジタルコンテンツあるいは食の「真贋問題」新世紀情報社会の春秋(2/2 ページ)

» 2008年01月16日 07時00分 公開
[成川泰教(NEC総研),ITmedia]
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食品業界の不祥事が示唆する新たな情報ニーズとは?

 真贋論といえば、この1年の大きな話題として食料品の製造や提供を巡る不祥事が相次いだ。この話題が人の関心を強く引くのは、ブログやSNSで食品やグルメ系の話題が多いことにも現れている。食は人間が生きていくうえで毎日能動的に行うことであり、個人の嗜好にも大きく左右される。「三度のご飯より音楽が好き」などと言うが、食は全生活者に共通するコンテンツとも言える。当然だが、市場規模はいわゆるコンテンツ市場とは桁違いに大きい。

 そして食の世界でも、生産や流通はより大きく変化してきた。食品は人間の血肉となるものだから、そういう意味での安全性の問題は特有のものがある。

 いまさまざまな形で明らかになっている諸問題や事件について、ここでいちいち解説をするつもりはない。

 もし本当ならば事業者として許されることではないのは当然だ。

 ただ、それとは別の側面で浮かび上がってくることとして、われわれ生活者の側も、もう一度現代の食のシステムや文化について、ある種の反省や再認識をすることが必要なのではないかと思う。続きは次回

プロフィール

なりかわ・やすのり

1964年和歌山県生まれ。88年NEC入社。経営企画部門を中心にさまざまな業務に従事し、2004年より現職。デバイスからソフトウェア、サービスに至る幅広いIT市場動向の分析を手掛けている。趣味は音楽、インターネット、散歩。


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