SOAのヘルスチェックで経営課題を解決IBM IMPACT 2008 Report

「あなたの会社を診断します」――IBMがこれまでに蓄積したSOAに関するノウハウを集約した新サービスが登場した。

» 2008年04月09日 18時00分 公開
[伏見学,ITmedia]

イベント初日の様子はこちら



 米IBMは4月8日(現地時間)、ネバダ州ラスベガスで開催中のSOA(サービス指向アーキテクチャ)カンファレンス「IBM IMPACT 2008」において、SOAの新規導入を検討する、あるいは既に実装済みの企業に向けた診断サービス「Infrastructure Architecture Healthcheck for SOA」を発表した。Global Technology Servicesのゼネラルマネジャーを務めるリズ・スミス氏は「(企業のビジネスプロセスにおいて)確固たるビジョンがあれば、どの段階からSOAを始めても問題はない」と強調した。

説明に力が入るリズ・スミス氏 説明に力が入るリズ・スミス氏

 新サービスは、同社がこれまで手掛けた全世界6500社以上へのSOAの実装経験に基づいている。それには、単に顧客の成功体験だけでなく、SOAの導入時に直面した問題点も含まれている。スミス氏は「SOAをグローバル展開する中で得た、250件のケーススタディと600種類のベストプラクティスが鍵になっている」と説明した。このように蓄積された知識やノウハウを使ったコンサルティングサービスとして提供していく。

 企業がSOAを導入するに当たり、スミス氏は5つのポイントを挙げた。「ビジネスユーザーとIT部門の連携」、ビジネス目的を長期にわたり明確に持つという「将来的なビジョン」、「文化やガバナンスなどソフト面の変革」、顧客ニーズに対応するなどの「拡張性(スケーラビリティ)」、ファイアウォールの内外をどう管理するかなど「運用による可視化」である。これらはすべてまとめてHealthcheckで実現できるとしている。

ビジネスとITの結び付きを取り囲む形でSOAの要素が提示された ビジネスとITの結び付きを取り囲む形でSOAの要素が提示された

 「例えば(自動車メーカーの)Audiは、顧客情報を活用し、ディーラーやパートナーを結ぶことで材料やパーツを管理している。これにより、高い顧客満足を実現している」(スミス氏)

 スミス氏は「SOAによって経営課題を解決できるはずだ。そのために、Healthcheckを使ってどのようにアセスメントできるのか肌で感じてほしい」と意気込んだ。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

ITmedia エグゼクティブのご案内

「ITmedia エグゼクティブは、上場企業および上場相当企業の課長職以上を対象とした無料の会員制サービスを中心に、経営者やリーダー層向けにさまざまな情報を発信しています。
入会いただくとメールマガジンの購読、経営に役立つ旬なテーマで開催しているセミナー、勉強会にも参加いただけます。
ぜひこの機会にお申し込みください。
入会希望の方は必要事項を記入の上申請ください。審査の上登録させていただきます。
【入会条件】上場企業および上場相当企業の課長職以上

アドバイザリーボード

根来龍之

早稲田大学商学学術院教授

根来龍之

小尾敏夫

早稲田大学大学院国際情報通信研究科教授

小尾敏夫

郡山史郎

株式会社CEAFOM 代表取締役社長

郡山史郎

西野弘

株式会社プロシード 代表取締役

西野弘

森田正隆

明治学院大学 経済学部准教授

森田正隆