ニュース
» 2008年04月17日 13時00分 UPDATE

事例 決済サービス企業のシステム構築:リチャージカードの安全運用――低コストのホスティング環境で (1/2)

リチャージカードシステム「repica」を企業に提供しているレピカは安定的に運用を任せられるホスティングサービスを活用、今後はCRMシステムなどとの連携も視野にいれているという。

[ITmedia]

導入前の課題

決済システムの運用にあたり、自社では、運用に長けたエンジニアの必要数確保が困難だった。


導入後の効果

構築から運用までフルアウトソーシングにしたことで、運用コストを半分以下に抑えることができた。


何度でもチャージできるスグレもの

 リチャージカードという新しいサービスをご存じだろうか。これはお店やブランドが発行する新形態のプリペイドカードで、使ったら終わりの金券とは違い、何度でもチャージ(入金)ができる。

 リチャージという点では電子マネーに似ているが、端末のあるお店ならどこでも使える電子マネーに対し、リチャージカードは特定のお店やブランドで使う。そのため発行企業側にとっては、決済手段にとどまらず、集客や既存客囲い込みのツールとして活用ができる。

 このリチャージカードシステム「repica」を企業に提供しているのが、06年設立のレピカだ。「repica」はASPでユーザー企業に提供されるが、同社はマネージドホスティングサービスを採用してシステムを構築。運用もフルアウトソーシングで、安定した環境で顧客にサービスを提供している。

masuoka.jpg レピカ 技術部部長 増岡格氏

 ホスティングサービスを選定するにあたり、同社が重視したのはセキュリティだった。「repica」は、利用者が買い物すると、インターネット経由でセンターのサーバからカードIDと残高情報を参照し、店頭の決済端末で決済する仕組み。電子マネーはカードに残高情報が記録されるが、「repica」はサーバで残高情報を管理するため、サーバ側のセキュリティが重要になる。技術部部長の増岡格氏はこう語る。

 「利用者の残高情報に不正な操作が行われたり漏えいがあると、ギフトカードのビジネスモデルは成り立ちません。ホスティングサービスの選定は、ベンダーが情報セキュリティ認証のISMS(ISO27001)を取得していることが絶対条件。それがなければ検討のテーブルにもあげませんでした」

サーバのセキュリティが生命線

 安全性とともに、可用性も重視した。リチャージカードは発行企業しだいで24時間365日いつでも利用ができるため、どんなときもシステムの停止は許されない。運用までフルアウトソーシングで任せるには、障害の事後対応だけでなく、予防的保守に強いことも大事な条件の1つだった。

 同社はこれらの条件をクリアした4社をピックアップ。リチャージカードシステムの構築と運用を任せられるベンダーをコンペで比較検討し、2007年初頭にはインフォリスクマネージのマネージドホスティング『Utilityz』の導入を決定した。

 構築のキックオフは2007年初め。2007年春からサービスインが決まっていたため、構築の期間は1カ月強しかなかったが、ほぼスケジュール通りにシステムは完成した。

 運用を全面的に任せた結果、コスト面では大きな効果があった。24時間365日の監視が必要なシステムを自社で運用する場合、最低でも運用のスキルを持つエンジニア5名でフォーメーションを組む必要があった。

 「運用に長けたエンジニアが少ないため、まず人員を雇用することが困難です。仮に雇用ができても、5人で月150〜200万円の人件費がかかる試算。今回、フルアウトソーシングしたことで、インフラの費用も含めて、コストを半分以下に抑えることができました」

 アーリーステージの企業は、利益を直接生み出す分野にコストを使いたいもの。管理部門のコストを抑えられたことは大きなメリットだった。

       1|2 次のページへ

Copyright© 2017 ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

ITmedia エグゼクティブのご案内

「ITmedia エグゼクティブは、上場企業および上場相当企業の課長職以上を対象とした無料の会員制サービスを中心に、経営者やリーダー層向けにさまざまな情報を発信しています。
入会いただくとメールマガジンの購読、経営に役立つ旬なテーマで開催しているセミナー、勉強会にも参加いただけます。
ぜひこの機会にお申し込みください。
入会希望の方は必要事項を記入の上申請ください。審査の上登録させていただきます。
【入会条件】上場企業および上場相当企業の課長職以上

ピックアップコンテンツ

- PR -
世界基準と日本品質を極める Clients First with Innovation & Japan Quality

アドバイザリーボード

早稲田大学商学学術院教授

根来龍之

早稲田大学大学院国際情報通信研究科教授

小尾敏夫

株式会社CEAFOM 代表取締役社長

郡山史郎

株式会社プロシード 代表取締役

西野弘

明治学院大学 経済学部准教授

森田正隆