正しい見える化の第一歩は「簡単、きれい」：事例 Webサービス事業会社のデータサービス（2/2 ページ）

[ITmedia]

必要なデータの見落としや勘違いを起こさせない

　実は当初は、Excelでグラフを作成して貼り込んだり、データベースから直接読み込むようにしたりもしてみた。だが、作業が大変だったり、見栄えが悪かったりして、いずれにも限界があった。「見栄えが良いということは、その数字が持つ意味がダイレクトに理解できることにつながります。そして使いやすいグラフを作成するためには、やはり専用のツールが必要だということが分かり、早速、最適なツールを探し始めました」と藤本氏は語る。

　そして出会ったのが、Business Objectsの「Crystal Xcelsius」だった。これは、ポイント＆クリックの簡単操作で、通常のExcelスプレッドシートからデザイン性の高い対話型分析ツールを作成できる直感的なスタンドアロンのWindowsアプリケーションである。もちろん、同社ではただちに導入を決定した。

　「膨大なデータをきれいにグラフ化でき、お客様が使い勝手がいいようにカスタマイズできるので、非常に気持ちよく使ってもらえます。また、プレゼンツールとしても使えますし、Web上で操作できるというのも大きなポイントでした。確かに、グラフ化ツールは他にもありますが、機能的にずば抜けていました」と藤本氏は選定理由を語ってくれた。

データ提供画面例（検索方法分布）

導入効果を聞く 膨大な量のデータをビジュアル化し、使いやすくすることができた

ITmedia　導入効果は？

藤本　お客様にデータを売るためには、やはりグラフが綺麗で、見栄えが良く、なおかつグラフを自分で動かすことができて、使いやすく、気持ちよく使ってもらえるものでないといけません。それをこの商品を導入することによって、実践ができました。

ITmedia　新しいビジネスの目標は？

藤本　1つめは「消費者の購買前ニーズデータの提供」です。2つめは商品情報を過去からさかのぼって履歴で全部見られるような「商品情報のデータバンク」です。最終的には、統一した商品フォーマットをグローバルスタンダード化して、消費者とメーカーとの間の情報格差を無くし、さらにはメーカーと販売店との情報流通のロスを無くしていきたいと思っております。今は、メーカー、販社ごとに別々のフォーマットを作成してデータを入力していますが、フォーマットが統一されれば、正確な情報が円滑に流通するようになり、流通革命が起こると思います。商品開発のほとんどはリニューアル型だと言われており、そこではニーズをいかに的確に先読みするかが勝負の最も重要なポイントになります。その意味で、当社が提供する情報やデータは、メーカーが商品開発をしたり、広告代理店がセールスプロモーションを行う上で極めて重要なものになると確信しています。今後の当社のビジネスの推移にぜひ注目して下さい。

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