連載
» 2008年12月03日 08時00分 UPDATE

問われるコーチング力:わたしは変わりましたか? (1/2)

自分自身が改善すべき問題点を見つけ、解決のための目標を設定したとしても、多くの人々は往々にして怠けてしまう傾向にあるという。そうならないために“鏡”に向かって問い掛けてみよう。

[細川馨(ビジネスコーチ),ITmedia]

「問われるコーチング力」バックナンバーはこちら


 当連載では、強い組織になるためにはリーダーの自己変革が大切であることを繰り返し述べてきた。それに役立つビジネスコーチングモデル、リーダーが陥りやすい20の悪癖フィードフォワード4つの質問などを紹介した。今回は、リーダーが変革するために欠かせないフォローアップについて話したい。

 改善したいことを決めてゴールを設定し、それに向けた戦略を練り、実践することを心に決めたとする。しかし、1カ月後に何か改善できたのかと振り返ると、まったく変わっていなかったということがよくある。例えば、運動不足なので週1回は走る、ジムに行く、などと計画を立てたものの、実践できていない人は多いはずだ。

 自分が変わらなくてはいけないということに気付いて目標を設定し、戦略を練り、あとは実践すれば効果が出ると分かっているのに、なぜこのような事態に陥ってしまうのだろうか? 理由は次の2点だと考えている。

1. 忙しい

2. よさを理解することと、実践することは別問題


 わたしたちはとても忙しい。職場でも家庭でも、日々のやるべきことに追われていて、それらをこなすことに精一杯である。自分が変わらないといけないと認識しつつも、「忙しい」という理由で、実践できずにいるのである。

 また、理解することと実践することにギャップがある。研修などで自分が足りない点を知り、改善する方法について学び、そのよさを十分に理解した。しかし、なかなか実践しない。「よさを理解すれば実践する」ということはないのだ。人には怠ける癖がある。何かと言い訳をつけて、頭では分かっていても、行動が伴わないのである。

 こうした事態を解決するために、フォローアップが不可欠になる。勉強では予習とともに復習が大切である。自己変革においても復習=フォローアップが欠かせない。

きれいな鏡を選ぼう

 フォローアップはどのように行うのか。やり方は実に簡単だ。自分が信頼する人に次の質問をして、定期的にチェックしてもらうのである。

 「わたしは変わりましたか?」

 自分の表情や姿の変化は、鏡を見れば自分で確認できる。しかし、自分の行動や言動は鏡では見られない。見る鏡がないから、鏡になってくれる人を見つける。そうすれば、自分の行動や言動が変わっていく。自分ではそれほど意識していなくても、自分が変わっていたら、周りの人は気付いているはずである。鏡になってもらい、定期的に質問するのである。

 ただし、ここで気を付けなくてはいけないことがある。鏡にはきれいな鏡と曇った鏡がある。後者を選んではいけない。曇った鏡の人は自分の価値観を押し付けたり、適当に仕事をすればいいと思ったりするからだ。そういう人が口にすることは決まっていい加減なものである。きれいな鏡を持った人――自分が心から信頼し尊敬している人、右腕と思っている人など――を選ぶことが大切である。

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