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» 2009年09月01日 08時15分 UPDATE

21世紀市場を勝ち抜くIT経営:【第3回】継続して経営の質を進化させる10のキーワード (1/3)

実質マイナス成長かゼロ成長にとどまっている21世紀市場。勝ち抜くために必要な10個のキーワードを紹介しよう。

[上村孝樹(ジャーナリスト),ITmedia]

 21世紀市場を勝ち抜くために認識しなければならないキーワードはいくつかある。最初に認識しなければならないのが「非成長経済」である。20世紀は成長経済であった。しかし、21世紀に入って、先進諸国においては、大半の国が金融バブルで仮需要を創り出した部分を除けば実質マイナス成長かゼロ成長にとどまっている。

 一部の開発途上国は先進国のためのコスト削減機能として発展してはいるが、地球規模で考えればかつての成長経済は終焉したものとみなしてビジネス戦略を策定することが必要となる。特に日本市場は、代表的な自動車市場を見て分かるように軽自動車を除く国内販売台数は1990年をピークに下降の一途をたどっている。

非成長経済下で進化する付加価値経営戦略 非成長経済下で進化する付加価値経営戦略

 非成長経済を前提とすれば、次に出てくるキーワードが「買い手市場」である。20世紀は売り手市場であった。売り手市場は皆が同じようなものを買うことでコスト削減が図られ大量生産、大量販売ビジネスを成立させた。商品やサービスを供給する売り手側が、市場をコントロールした時代であった。

 21世紀が近づくにつれて個人市場でも法人市場でもだんだん欲しいものが少なくなり、皆と同じものでは満足しないようになってきた。そこで個々に異なる買い手側の要求を満たす製品やサービスを提供することが求められてきた。ところが、買い手市場では大げさに言えば、400万を超える小さな法人市場、同じく1億3000万の個人市場が存在することになり、これら1つ1つのマイクロ市場に対応させてオーダーメイド型のビジネスを提供し利益を出すのは非常に難しい。

顧客ニーズは複数カ所に存在する

 そこで、ターゲットとする市場を仮想化してある程度の規模にまで集約する、第3のキーワード、「市場の細分化(セグメンテーション)」が重要になる。買い手市場においても同じようなニーズを持つ顧客はある程度は存在する。ただし当然のことながら物理的に1カ所に存在していない。日本市場に散在している。これらの顧客を仮想的に1つの市場に区分化してターゲットとする戦略がセグメンテーションである。

 市場をセグメンテーションして顧客にアプローチすれば、満足度を高めることが出来る。しかし、市場を絞り込んだ分だけ規模が小さくなり新規顧客も潤沢には見込めないので、利益を出すには獲得した顧客と長いお付き合いをする、「リピートオーダー戦略」が重要となる。これが第4のキーワードである。

 リピートオーダーを確実にするには、1社1社、一人一人との取引状況などを詳細に把握する個別管理が不可欠で、このことから第5のキーワード、顧客を「個客」としてとらえる情報管理をしていくことが求められる。マーケットをセゲメンテーションしてビジネスを提供することは、「個客」に対して大きな付加価値を提供することになる。20世紀のコストリーダーシップで勝ち抜く戦略とは大きな違いがある。

 そこで第6のキーワードが「付加価値向上戦略」である。付加価値が向上すれば利益が確実に得られることになる。しかし、商品やサービスの付加価値を認めるのは顧客である。そのためには、提供者側のビジネスが、同業他社に対して明確に「強み」を持つものでなければならない。かつ「独自性」や「こだわり」が顧客に訴求することも重要である。「きめ細やかな対応」「カスタマイゼーション」「コラボレーション」なども付加価値を顧客に認めてもらうことに有効な手段となる。

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