キリングループ、2012年までに500台の物理サーバを仮想化で統合へ

キリングループは2012年までに500台の物理サーバをVMware製品で仮想的に統合し、消費電力やコストの削減を進めている。システムを柔軟に構築できるプライベートクラウド環境の整備も同時に進めていく。

» 2009年10月08日 14時49分 公開
[ITmedia]

 キリングループは、仮想化技術を活用してデータセンターのサーバを統合し、企業内クラウド(プライベートクラウド)環境を構築した。VMwareの製品を使って、仮想化インフラ基盤を整えた。ヴイエムウェアが10月8日に発表した。

 サーバ仮想化ソリューション「VMware Infrastructure 3」を活用し、130台あった物理サーバを10台の仮想マシン環境構築用のハイパーバイザー「VMware ESX」上に統合した。仮想化したサーバはデータセンターで稼働する全サーバの約4分の1になった。2009年中に新たに100台のサーバを仮想化で統合する計画だ。

 2012年までに新たに導入したサーバの80%を仮想化するほか、サーバ仮想化ソリューション「VMware vSphere 4」を使い、稼働しているデータセンターのシステム環境をクラウド化していく見通し。今後4年間で500台近くの物理サーバをクラウド基盤上で稼働させる。

 キリングループは2007年に持株会社(ホールディングス)制に移行。各事業会社や部門が個別にそろえてきたサーバが増え、データセンター内の消費電力も膨れあがっていた。キリングループで情報システム構築を手掛けるキリンビジネスシステムが、保守期限が切れたアプリケーションサーバの延命、新規に導入するサーバの仮想化を目指し、自社内で仮想化基盤の整備を進めた。

 キリンビジネスシステム 情報技術統括部 インフラ技術グループの吉田幸博担当部長は「VMware製品は2004年に導入を開始しており、コストの圧縮やシステムの柔軟性が高まった。VMware Infrastructure 3で構築した社内プライベートクラウドは業務インフラとして安定している」とコメントを寄せている。

企業向け情報を集約した「ITmedia エンタープライズ」も併せてチェック

関連ホワイトペーパー

サーバ | 仮想化 | VMware


Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

ITmedia エグゼクティブのご案内

「ITmedia エグゼクティブは、上場企業および上場相当企業の課長職以上を対象とした無料の会員制サービスを中心に、経営者やリーダー層向けにさまざまな情報を発信しています。
入会いただくとメールマガジンの購読、経営に役立つ旬なテーマで開催しているセミナー、勉強会にも参加いただけます。
ぜひこの機会にお申し込みください。
入会希望の方は必要事項を記入の上申請ください。審査の上登録させていただきます。
【入会条件】上場企業および上場相当企業の課長職以上

アドバイザリーボード

根来龍之

早稲田大学商学学術院教授

根来龍之

小尾敏夫

早稲田大学大学院国際情報通信研究科教授

小尾敏夫

郡山史郎

株式会社CEAFOM 代表取締役社長

郡山史郎

西野弘

株式会社プロシード 代表取締役

西野弘

森田正隆

明治学院大学 経済学部准教授

森田正隆