骨太な人生を ―骨年齢の評価―エグゼクティブのためのアンチエイジング(2/2 ページ)

» 2009年12月11日 08時15分 公開
[米井嘉一(同志社大学),ITmedia]
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若い骨のつくりかた

 骨に良い食材を以下に示しました(図2)。カルシウムやビタミンD・C・K・Bが含まれる食事、良質な蛋白質などのバランスのよい食事をとってください。カルシウム以外のミネラルとしてはマグネシウム、鉄、マンガン、亜鉛が大切です。マグネシウムはしっかり確保することを心掛け、そのほかは微量でよいので貝類を時々食べれば足りるでしょう。過度のアルコール摂取を控え、喫煙を極力制限し、過激なダイエットなどによる体重減少は避けること。またカフェインの取りすぎにも注意しましょう。

摂取すべき食物 過剰摂取に注意すべきもの
ビタミンD(さけ・さば・うなぎ・いわし・卵黄) ポリリン酸塩(インスタント食品・加工食品・清涼飲料水)
マグネシウム(ひじき・ほうれん草・納豆・かき) ナトリウム(即席ラーメン・醤油・ちくわ・梅干し)
ビタミンK(納豆) カフェイン(コーヒー・紅茶)
蛋白質(肉・魚・卵・乳製品・大豆製品) アルコール(日本酒・焼酎・ビール・ウイスキー・ワイン)
図2 骨に良いもの 悪いもの

 運動は、適度に体重負荷のかかる運動を定期的に行うことがお勧めです。ウォーキングやジョギングなどで十分です。運動による圧負荷で生じる電圧変化(ピエゾ電位)が骨を作る細胞(骨芽細胞)を活発化させます。また運動によって骨の血流が増加し、骨形成が促進されます。反対に、寝たきりや無重力状態では、骨に対する圧負荷が減少して、骨の分解が進んでしまいます。つまり「食事やサプリメントで栄養だけがそろっても、ちゃんと運動もしないといけませんよ」ということです。


著者プロフィール

米井嘉一(よねい よしかず)

同志社大学生命医科学部アンチエイジングリサーチセンター教授

1958年東京生まれ。1986年に慶應義塾大学大学院医学研究科博士課程を修了後、UCLAに留学。1989年に帰国後、日本鋼管病院内科 人間ドック脳ドック室部長を経て、2005年に同志社大学アンチエイジングリサーチセンター教授就任。現在は同志社大学生命医科学部の教授を兼任し研究に尽力するほか、日本抗加齢医学会の国際担当理事として、アジア、ヨーロッパ、アメリカなど各国の抗加齢医学会との交流に努める。主な著書に「抗加齢医学入門」(慶應義塾大学出版会)、「アンチエイジングのすすめ」(新潮社)など。


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