「星に願いを」――なぜ流れ星は地頭力強化の格好の教材なのか?ビジネス著者が語る、リーダーの仕事術(2/2 ページ)

» 2010年06月24日 11時45分 公開
[細谷功,ITmedia]
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エレベータに乗った神様に会う時のために

 「結論から」「全体から」「単純に」考えるための思考トレーニングとして、「エレベータテスト」があります。これは、例えば自分が社長直轄のプロジェクトの責任者になったとして、忙しい社長にあるとき偶然エレベータホールでばったり会って「例のプロジェクトの状況はどう?」といわれたときにエレベータに乗って降りるまでの「30秒」でいかにニーズに合った説明ができるかという訓練です。こうした、いつ出会うかもしれない社長を想定して短時間で要点をついた説明をするためには、普段から「結論から」「全体から」「単純に」考えていることが必須条件となるわけです。

 ここまできてようやく、本タイトルの「流れ星」との関係を説明します。「流れ星に3回願い事を唱えると叶う」とよく言われていますが、皆さんはこの話を信じるでしょうか。ここに地頭力との関連があります。皆さん、流れ星はご覧になったことがありますか?よくニュースなどで「今夜は○○座流星群が見られます」といった報道があって、眠い目をこすりながら真夜中に起き出して流れ星を見た経験をお持ちの方も多いでしょう。でもあの流れ星、何分に1個か、しかもいつ出てくるか分からず、また出てきてもほんの一瞬で消えてしまいます。したがってこの瞬間に願い事を言うのはそう簡単ではありません。

 「いつ出るか分からない」「ほんの一瞬」から連想されることは何でしょうか?

そうです。先に説明した「エレベータテスト」と「流れ星」は本質的に同じものなのです。「エレベータテスト」における「社長」の役割は、「流れ星」でいえば「天の神様」です。つまり、流れ星というのは「神様のエレベータテスト」ということです。いくら忙しい社長でも30秒の時間は取ってもらえますが、今度の相手は神様で、話を聞く相手は世界60億人の人たちです。(あるいは「こおろぎ」や「あめんぼ」の願いも聞かなければならないとなると、さらにとんでもない数になります)わたしたち1人1人に与えられた時間は0コンマ何秒しかないのです。

 そうなれば、話はエレベータテストと同じです。流れ星が出ている超短時間に願い事を3回唱えるためには、「人生というプロジェクト」を究極のレベルで「結論から」「全体から」「単純に」考えておく必要があるのです。逆に言えば、そこまで常に自分の目指す姿を突き詰めて考えている人は、すべての行動の目的意識が明確になり、「神様」が現われようが現われまいが望みをかなえる可能性が高くなるというのは極めて理にかなったことと言えるでしょう。

 (突然現われた神様への人生1度の一言が「えーっと……」とか「とんかつ食べたい」で終わってしまったら、あまりに悲しいですよね)皆さんの準備は万全ですか?「神様」はたった今、あなたの後ろに立っているかもしれないのです。

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著者プロフィール:細谷功(ほそやいさお)

ビジネスコンサルタント、株式会社クニエ マネージングディレクター。業務改革を中心とした戦略立案、組織・業務プロセス・ITの仕組みづくり、改革計画の策定及び実行支援に関するコンサルティングを製造業を中心に担当。


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