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» 2010年11月11日 08時15分 UPDATE

ビジネス著者が語る、リーダーの仕事術:ネットで売れる顧客心理 (1/3)

自分自身で体験したことを、人は疑わない。ネットでも信頼を得るには体験の提供が効果的である。

[小川忠洋,ITmedia]

 この記事は「経営者JP」の企画協力を受けております。


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 あなたはデパ地下に行ってこんな体験をした事がないだろうか。

 何の目的もなく、妻の後をついてデパ地下を歩いていたら、「お客さん、お客さん、これ食べてって、おいしいんだからぁ」などと試食を勧められる。断る理由もないので、一口試食する。うーん。確かにうまい。ありがとうと言ってその場を去ろうとすると・・・・・・。

 あれ?なんだか変だ、体が自由に動かない。

 なんだか、このままただで試食して帰ったら、このおばちゃんに申し訳ないなぁ、と思ってちょっと心のブレーキが掛かる。その商品を見るふりをしてたら、おばちゃんから「12個セットで800円よ」との声が。ウッ800円か、それくらいいいかな、このおばちゃんいい人だし……。

 といって欲しくもなかったデザートを買ってしまった――こんな経験のことである。今、働いたのが「返報性の原理」と呼ばれるものだ。返報性の原理とは、要するに、人から親切にされたら、その親切には報いなければいけないと感じる人間の心理である。(ロバートチャルディー二著”影響力の武器”に詳しい)

ネットで最も使える心理

 なぜ、返報性の原理をここで紹介したか?

 理由は簡単だ。なぜなら、この返報性の原理こそ、インターネットで最も使える心理だからである。つまり、あなたがインターネットで自身の商売を成功させる確実な方法は、あなたの商品を試食させることなのだ。

 インターネットのお客というのは基本的にうたぐり深い。対面の販売と異なり、ネットの向こう側にいるあなたは、お客からすれば、全く知らない見たこともない、実際に存在するかどうかも分からないのだ。対面だったら、その人の表情や雰囲気から信頼できる人かどうか、その人の言っている事が本当の事かどうか、人は感じる事ができる。

 しかし、ネットではそれができない。だからこそ、必要以上にうたぐり深くなる。あなたも経験がないだろうか。ネットで見ているだけの時はあまり信頼できなかったのに、実際に会ってみるととても信頼できるようになった、というような経験だ。

 そういう意味で、ネットで見知らぬ見込み客にあなたの商品・サービスを売るには信頼関係の構築が第一条件となる。お客は、信頼しているのであなたから買うのだ。信頼しなかったら、どんなにあなたのサイトでいい条件をアピールしていたとしても、決して動かない。

 しかし、あなたの商品・サービスを試食させる事はできる。そして、試食したお客は、あなたを疑わない。なぜなら、自分自身でそれを体験しているのだから。人間、自分の体験を疑う人はいない。

 通常だったら、見込み客に信頼してもらうために、本を書きましたとか、新聞に載りましたとか、芸能人も使っていますとか、ヤフーストアでナンバー1とか、あの手この手を使ってアピールしなければいけない。しかし、試食してもらえれば、一瞬で信頼関係が構築できるのである。

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