決断するための本――戦略的に考えるための50のモデル海外ベストセラーに学ぶ、もう1つのビジネス視点(2/4 ページ)

» 2012年06月06日 08時00分 公開
[エグゼクティブブックサマリー]
エグゼクティブブックサマリー

自分自信を向上させるためのモデル

 自分の意思決定の質を向上させるモデルには次のものが挙げられます。

意思決定の質を向上させるモデルとは?

アイゼンハワー・マトリックス

 元米大統領のドワイト・D・アイゼンハワーは、時間を管理することに非常に秀でた人でした。彼の考えた手法は、きっと役に立ちます。業務を「重要度」と「緊急度」の高い順番に並べてください。「緊急で重要」な業務から取り掛かり、「緊急ではないが重要」なものはそれよりも後にするようにしましょう。また、「緊急でも重要でもない」業務に関しては最後に取りかかるようにし、「緊急だが重要ではない」ものは、誰か他の人に担当してもらってください。

 また、投資家のウォーレン・バフェットは、彼独自のシンプルで効果的なタイムマネジメント・システムを持っています。それは、毎日完了させたい業務をリストアップし、ランク付けするものです。No.1の業務から取り掛かりましょう。No.1の業務が終わるまでNo.2を始めてはいけません。残りの業務も同じように1つ1つこなして行きましょう。

ゴムバンドモデル

 同じくらい魅力的な2つの選択肢がある場合、ゴムバンドで体の両側から引っ張られている所を想像してください。そして、自分自身に「自分を縛り付けているものは何か?」「自分を引っ張っているものは何か?」と問いかけてください。そうやって、2つの反する選択肢を慎重に見定めてください。

ファミリーツリーモデル

 どの顧客が最も重要か見極めるには、顧客に、「あなたに自社製品を推薦したのは誰ですか?」「誰に推薦しようと思いますか?」と尋ねてください。その回答によって顧客は次の3つのグループに分けられます。それは「推奨者」「受け身で満足する客」そして「批判者」です。ファミリーツリーの中にこの3つのグループを組みこんでください。そして、推奨者と批判者の割合で自分は成功しているかどうか判断してください。

エスクワイア・ギフトモデル

プレゼントに何を贈ればいいのか迷うことはありませんか?安いプレゼントを贈れば失礼にあたるかもしれませんし、ケチだと思われるかもしれません。反対に、とても高価なプレゼントを贈れば相手は喜んでくれるかもしれませんが、贈る側にとっては負担になってしまいます。そんな時は、縦軸を「プレゼントの価格」に、横軸を「贈る相手との付き合いの年月」にしたグラフを作ってくだください。そのグラフに従ってプレゼントにかける費用を決めましょう。

影響度モデル

 多くの人が、新しいプロジェクトを始めた時に影響の大きい決定を下すことができません。下せないのも無理はありません。なぜなら、プロジェクトを始めたばかりの時は、誰もが最小限の情報しか持っていないからです。しかし、決定を下さない、ということは、事実上、「決定を下さない」という決定を下していることになります。時には、十分なデータがなくても決定を下さなければなりません。行動が必要な時は、行動しなければならないのです。

 ここでは自分自身の要望の明確化、その手順に優先順位をつけること、これらにかかるコスト策定や裏づけの下、行動をとることについて解説しています。そして全てに時間管理を施すことも重要であるということがわかります。また、決断結果に精彩を欠かないためにも向上を目的とすること=良質な精度を生む ということをしっかりと押さえておくことが大切だと思います。 

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