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» 2012年07月18日 12時12分 UPDATE

海外ベストセラーに学ぶ、もう1つのビジネス視点:オレンジ革命 (1/3)

1つの優れたチームはいかにして組織全体を変えることができるか。

[エグゼクティブブックサマリー]
エグゼクティブブックサマリー

 この記事は、洋書配信サービス「エグゼクティブブックサマリー」から記事提供を受け、抜粋を掲載したものです。サービスを運営するストラテジィエレメントのコンサルタント、鬼塚俊宏氏が中心となり、独自の視点で解説します。

3分で分かる「オレンジ革命」の要点

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  • さまざまな種の中でも特に人間は、重要な目標を達成するために、自然とチームを組織する
  • ビジネスチームは、1人では達成できない目標を企業が達成することを可能にする
  • 優れたチームはチームメンバーの力を生かし、欠点を補うことができる
  • 「大躍進する」チームを作るには、「3つの法則」を取り入れ、実践すること
  • 法則1、優れたチームは、常に「世界レベルのパフォーマンス」をしようと努力することで「大きな感動」を提供する
  • 法則2、チームメイトは、予期せぬ驚きを避けるため、メンバーとは常に明確に意思疎通を図る
  • 法則3、優れたチームは、メンバー個人の成功を称賛する
  • チームメンバーがチームの目標に困惑している場合、そのチームは上手く機能しない
  • 優れたチームはただ目標を持つだけではなく、夢を共有する。そして、その夢を叶える自信を持っている
  • 研究によると、チームで仕事をする従業員は、個人で仕事をする人より仕事に対する満足度が高いことが分かった

この要約書から学べること

  • 「オレンジ革命」とは何か
  • オレンジのコンセプトを使って優れたチームを作る方法
  • オレンジ革命を起こす際によく発生する問題とその対処法

本書の推薦コメント

 ビジネス書籍の著者の多くは、個人の歴史を紹介することで文章を飾り付け、自分の考えを説明することを好みます。そのような個人的な物語は読み物全体に味わいを添え、大変興味をそそるものになりえます。そのため、読者は必死にページを捲って物語を探さずにはいられなくなります。

 しかし、コンサルタントであるエイドリアン・ゴスティックとチェスター・エルトンが書いた本書では、その手間をかける必要はありません。2人は、啓もう的で有益な事例や逸話をほとんどすべてのページで紹介しています。それにも関わらず、本書はビジネスの世界から集めた単なる魅力的な物語集以上の価値を秘めています。

 極めて効率的なチームを作る方法に関する、しっかりとした研究に基づいたとても貴重な情報が載せられています。その中で紹介する成功事例が、著者達の「オレンジ革命」の基盤になっています。大変参考になる本書を、チームで業務を遂行させているすべてのマネジャーにお薦めします。

 「企業の目的とは何か」答えは「顧客を創造することである」と、経営の巨人、ピータードラッガーは、示しています。そして、企業にとってこの目的の到達へと誘う代表的な経営資源といえば、ヒト、モノ、カネに重点があるものです。中でも管理するという意味では、おおむね生産、販売、財務、情報、人材に重きを置いています。そして近頃では、そのそれぞれを一つのシステムとして集約化し、その統制を図るというマネジメント手法も高く注目を浴びているようです。

 しかしながら、これらを組み上げる根底にあるものは人であるため、雇用者に企業理念がどのように浸透しているかが全てであるといえるでしょう。そう考えた場合、社員一人ひとりの実務体験を通した学習効果は、最良のソースであり、企業にとって非常に価値のあるものとなります。

 これは、人とのコミュニケーションや、テクニカル面のリカバリ策、および情報処理時などに起因する問題を解決する能力を個人レベルから強化します。と同時に、建設的思考を育成し目的を完遂する能力の定着も可能とします。このように企業にとって欠かすことのできない人材を組織としてしっかりと機能するまでに育てる方法は、一体どのようなものがあるのでしょうか?

 本書「オレンジ革命」は、チームビルディングこそが、唯一無二のイノベーションであることを数々の成功事例を用いて解説しています。よって企業理念の浸透化のみだけでなく、結果的に、抜群のシナジー効果を発揮する具体的なアプローチについて知ることができます。

 このような課題にとても効果的な本書は、人事管理部門の方やリーダーとして組織の中心に立つ方々に是非お薦めします。

石器時代のチームワーク

 人類学者はかつて、石器時代、最も幸運だった人だけが、自分や家族の食糧となる巨大でどう猛な獣を狩ることができたと考えていました。しかし、今日、自然科学者は、原始時代の人間はチームを作って巧みに協力し、1人ではおそらく狩ることのできない獲物を仕留めていたと主張しています。では、原始時代の人はどのようにして、マンモスのような巨大な動物を仕留めるという難しいことをやってのけたのでしょう?

 狩りをするチームは、チームメンバーそれぞれの強みを生かしていました。追跡に最も長けた人が獲物のいる場所を突き止め、リーダーがメンバーそれぞれに狩りのためのポジションを指示し、やり投げの名手がマンモスを仕留めました。また、獲物を追いかけて捕まえることもありました。時には激しい耐久レースになり、マンモスが疲れ果てて倒れるまで何日も追いかけ続けることもありました。レースに勝利した人間は、倒れた獲物の周りに集まり、殺して食糧にしました。

 人類の起源以来、人はグループに参加し、チームワークを有効利用してきました。チームは、メンバー個人の強みを生かすことも、欠点を補うこともできます。そのため、チームは、個人の力では確保することのできない大きく幅広い機会をチーム全体に提供してくれます。

 チームを作るのは、人間だけではありません。Vの字の編隊を組んで途方もない距離を渡るガンを例に見てみましょう。科学者は、ガンのような鳥がVの字になって飛ぶのは、空気抵抗を減らしてより頻繁に滑空できるようにし、心拍数を減らし、それによって個々のエネルギー消費を抑えるためであると断定しました。このおかげで、ガンは休みを取らなければならなくなる前に、70%も飛距離を伸ばすことができます。

 Vの字編隊では、先頭を飛ぶリーダーのガンは他のガンに比べてエネルギーを使いますが、疲れると他のガンとポジションを入れ変わり、入れ変わったガンがすぐにリーダーの役割を引き継ぎます。そして、そのガンも疲れたら、またすぐに元気なガンと交代します。この動きは渡りの間中ずっと繰り返し行われ、どのガンもどこかでリーダーのポジションに就きます。

 生命の進化の過程を通じて継承され続けている偉大な知恵は、ガンのV字編隊飛行からもよく分ります。企業経営に於いても無理無駄を省くことが、効率化の原点であると思います。

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