今嫌われても、将来感謝される上司になれビジネス著者が語る、リーダーの仕事術(2/2 ページ)

» 2012年09月27日 08時00分 公開
[古川裕倫,ITmedia]
前のページへ 1|2       
※本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ています

これから求められる人材とは「自分で考え、行動する人」

 そもそも、なぜ「教える」が大切なのか?それは、これから求められる人材が「自分で考え、行動する人」だからです。そのためには上司のサポートが必要不可欠です。

 「口だけはいつも一人前なのに、なかなか行動に移さない人」あなたの周りにもいませんか?ただ能書きを言っているだけでは、誰からも信頼されません。自分がそうならないのはもちろんですが、自分が教える部下にも「口だけの人」になってもらっては困ります。上司として、部下には「意見力」だけではなく、「行動力」も求めることが大切です。

 わたしは、誰でも参加できる「世田谷ビジネス塾」という無料の読書会を4年ほど続けていますが、その中でこんな話がありました。ある女性は、わたしが以前出した拙著を読んで、「行動に移す!」と決めたそうです。そして、1500人規模の会社で、創業以来3人目となる女性管理職になることを、見事実現しました。本を読んで終わるのではなく、目標に向かって行動につなげる。彼女の「行動力」は本当に素晴らしいものだと思います。

 わたしが開いている塾には、このような行動力を持った若手が数多くいます。

 こんな素晴らしい部下はまれだと思うかもしれませんが、あなたの「教え方」と行動力で部下は必ず変わります!ぜひみなさんにも、「自分で考え、行動できる」素晴らしい部下を育て上げてほしいと願っています。

部下とは「一生の友達」になれる

 「教える」ことについて触れてきましたが、最後に伝えたいことがあります。冒頭にも話しましたが、「今嫌われても、将来感謝される人になれ」という強い思いがあります。その根本には、部下とは「一生の友達」になれると感じているからです。

 わたしは、30年以上経った今でも、昔の上司とワリカンで飲みに行きます。当時は毎日のように「バカヤロー」と言われていたので、何度もイヤになったことを覚えていますが、今では本当に感謝してもしきれないほどの思いです。

 上司・部下として教え合えるというのは、非常にまれで貴重な機会。その奇跡を感じて、出会いを大切にしてください。必ずしも一生の友達になれるとは言い切れませんが、一生の友達の候補者であることは間違いありません。

 「一生の友達」になるために、部下と真剣に向き合って、本当の「教える」を始めてみてください。

著者プロフィール:古川裕倫

株式会社多久案代表、日本駐車場開発株式会社 社外取締役

1954年生まれ。早稲田大学商学部卒業。1977年三井物産入社(エネルギー本部、情報産業本部、業務本部投資総括室)。その間、ロサンゼルス、ニューヨークで通算10年間勤務。2000年株式会社ホリプロ入社、取締役執行役員。2007年株式会社リンクステーション副社長。「先人・先輩の教えを後世に順送りする」ことを信条とし、無料勉強会「世田谷ビジネス塾」を開催している。書著に「他社から引き抜かれる社員になれ」(ファーストプレス)、「バカ上司その傾向と対策」(集英社新書)、「女性が職場で損する理由」(扶桑社新書)、「仕事の大切なことは『坂の上の雲』が教えてくれた」(三笠書房)、「あたりまえだけどなかなかできない51歳からのルール」(明日香出版)、「課長のノート」(かんき出版)、他多数。古川ひろのりの公式ウエブサイト


前のページへ 1|2       

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

ITmedia エグゼクティブのご案内

「ITmedia エグゼクティブは、上場企業および上場相当企業の課長職以上を対象とした無料の会員制サービスを中心に、経営者やリーダー層向けにさまざまな情報を発信しています。
入会いただくとメールマガジンの購読、経営に役立つ旬なテーマで開催しているセミナー、勉強会にも参加いただけます。
ぜひこの機会にお申し込みください。
入会希望の方は必要事項を記入の上申請ください。審査の上登録させていただきます。
【入会条件】上場企業および上場相当企業の課長職以上

アドバイザリーボード

根来龍之

早稲田大学商学学術院教授

根来龍之

小尾敏夫

早稲田大学大学院国際情報通信研究科教授

小尾敏夫

郡山史郎

株式会社CEAFOM 代表取締役社長

郡山史郎

西野弘

株式会社プロシード 代表取締役

西野弘

森田正隆

明治学院大学 経済学部准教授

森田正隆