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» 2013年02月27日 08時00分 UPDATE

NTT DATA Innovation Conference 2013リポート:世界の“なでしこ”に学ぶ――夢の実現には目標設定が重要 (1/2)

成功の反対は失敗ではなくチャレンジしないこと。目標に向かってできることをすべてやり、最高の準備をして臨む。なでしこたちの旅はまだまだ続く。

[山下竜大,ITmedia]

 NTTデータは1月25日、「New Growth, New Global――日本流グローバル戦略の可能性」をテーマとしたカンファレンス「NTT DATA Innovation Conference 2013」を都内ホテルで開催した。基調講演には、日本サッカー協会 なでしこジャパン(日本女子代表)監督である佐々木則夫氏が登場。「目標達成へのプロセス――チームワークとコミュニケーション」と題した講演を行った。

女子サッカー30年の歴史で初の世界一

 2011年7月11日、「FIFA女子ワールドカップ ドイツ2011(ワールドカップ)」における「なでしこジャパン」の優勝に日本中が沸いた。また2012年8月9日には、惜しくも決勝戦で敗れたものの、女子サッカー史上初の銀メダルを「ロンドンオリンピック 2012(オリンピック)」で獲得。なでしこジャパンを「世界のなでしこ」に導いたのが佐々木氏である。

sasaki2.jpg プロサッカー監督 佐々木則夫氏

 佐々木氏は、2011年に国民栄誉賞やAFC最優秀監督賞、ゆうもあ大賞を受賞した。また2012年には、FIFAバロンドール2011で女子年間最優秀賞監督賞を受賞している。そのルーツは、1980年代にNTT関東サッカー部で選手として活躍し、その後、コーチ、監督を歴任したことまでさかのぼる。

 「これまでのサッカー選手、コーチ、そして監督としての経験から、個人を生かし、チームとして団結させ、逆境に立たされてもあきらめることなく目標を達成するためのプロセスをいかに実現すべきかについてお話ししたい。また日本女子サッカーの営業部長として、女子サッカーへの支援をお願いしたいと思っている」(佐々木氏)

 現在、国際サッカー連盟(Federation Internationale de Football Association:FIFA)では、女子サッカーの競技人口を男子の10%にするという目標を定めている。この目標実現に向け日本サッカー協会では、2007年より「世界のなでしこになる」というビジョンのもと、日本女子サッカーを強化するための取り組みをスタートしている。

 日本男子のサッカー人口は90万人弱であることから、9万人を育成することが必要になるが、現在の女子の競技人口は3万7000人程度。そこで、4年ごとに開催されるA代表の世界大会(ワールドカップ)をはじめ、2年ごとに開催されるユース(17歳以下、20歳以下)の世界大会などを目標に、さまざまな強化策が展開されている。

 「2011年、ワールドカップに出発するときには、見送りの人はほとんどいなかった。しかし優勝して帰国すると大勢に出迎えられた。スポーツの持つ力を感じた瞬間だった。サッカーに限らず、女子スポーツは男子に比べて少ない支援の中、めざましい活躍を見せている。これにより“環境”がいかに大切かということを学んだ」(佐々木氏)

 佐々木氏は、「ワールドカップの優勝は、日本女子サッカー30年の歴史で初めて世界に認められた瞬間。30年前に日本女子サッカーという扉を開いてくれた指導者がいたからこの優勝がある。これからも次の世代に扉を開くことができる指導者の登場が必要になる」と話している。

夢の実現には目標と戦術が必要

 なでしこジャパンは、なぜワールドカップで優勝し、オリンピックで銀メダルという「夢」をかなえることができたのか。佐々木氏は、「夢を実現するためには、目標設定が必要。また戦略、戦術を定義することも重要になる」と話す。

 そこで、「世界のなでしこになる」というビジョンに基づき、「サッカーを女子のメジャースポーツにする」「世界のトップクラスになる」「世界基準の選手を育成する」という3つの目標を展開している。

 この目標を実現するための戦術として佐々木氏は、「攻撃も、守備も、緻密なサッカーを目指した。自分たちの長所を生かし、攻守の切り替えの早いサッカーを実現したことがワールドカップやオリンピックでの素晴らしい結果につながっている」と言う。

 なでしこジャパンは、平均身長、平均体重が、世界一小さなチームである。身体の小さなチームが世界の大きなチームと闘うには戦略が不可欠になる。他例えば、スライディングして、立ち上がり、次の行動に移ることが世界一早くできるチーム作りを目指した。

 「サッカーは足で行う競技なので手を使う競技より上達に時間がかかる。忍耐力が必要な競技であり、日本女性には向いている。日本人の忍耐力は、欧米の選手には絶対に負けない。また協調性が必要とされることも日本人向きだ」(佐々木氏)

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