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» 2014年04月03日 08時00分 UPDATE

ビジネス著者が語る、リーダーの仕事術:経営者・営業幹部必見! 社運をかけた「事業」を成功させる方法 (1/2)

市場競争の本質は旺盛な消費意欲をもった買い手から「競合」よりも支持を得ること。思うように売れないと嘆くまえに、そもそも市場競争では有利な戦いができているのかを徹底的に洗い出してみてほしい。

[藤冨雅則,ITmedia]

 この記事は「経営者JP」の企画協力を受けております。


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140403book.jpg 「営業」を設計する技術

 「既存商品の売れ行きが低迷してきた」「新規事業が思うように立ち上がらない」――原因はなにか? 商品が悪いのか、それとも営業マンか。

 真の原因を突き当て、その課題に真摯に向き合い、対策に尽力することでしか、事業を成長軌道に乗せることはできません。そのためには、営業活動を根本から見直す必要があります。どのような顧客に何をもって貢献するのか……。誰が真の競争相手なのか……。この視点なくして、事業を成功させることは根本的に不可能だからです。

モノが売れない本当の理由

 「省エネ商品を販売しているのですが、思うように売れなくて…」

 「汚れがつかない画期的な食器をつくったのですが、店頭から思うように売れないのです……」

 営業戦略を設計するコンサルタントとして活動するなか、さまざまな業種の社長や営業幹部から、「この商品はどうやったら売れるのか」と相談されます。商品の特性により、売れない原因はいろいろありますが、共通しているのは市場心理を読み切れていないこと。

 市場には、「顧客」と「競合」そして「自社」が存在しています。分かりきってはいる事ですが、市場競争の本質は、旺盛な消費意欲をもった買い手から「競合」よりも支持をされるための攻防戦です。思うように売れない、と嘆くまえに、そもそも市場競争では有利な戦いができているのかを徹底的に洗い出してみる必要があるのです。

小手先の対策はカネと時間の無駄使い

 例えば、呉服業界を例に見てみましょう。呉服業界は、1995年には1兆1240億円の市場がありました。しかし2011年には2800億円まで縮小。実に4分の1も市場が縮小してしまいました。当然ながら一企業の売上高も極端に減少しています。そのような中、営業マンの営業力をつけようと研修費に投資をしたり、新商品開発に投資をして、商品の差別化を図っても油に水を注ぐような行為です。

 構造変化には、構造改革で対応する他ないのです。これは、何も呉服業界に限ったことではありません。成熟市場に突入した今、ありとあらゆる業界でおこっていることなのです。

競争の本質を正しく掌握する

 消費行動というのは、BtoCであれ、BtoBであれ、その本質は何かしらの欲求を満たす行為です。欲求を満たせば、それが「どのような商品」であろうと、はたまたそれが「サービス」であっても構わないのです。

 歯医者さんのホワイトニングという歯を白くするサービスや矯正治療は、美容整形外科と間接的に戦っています。身体の疲れをとるマッサージさんは、スポーツして健全に疲れをとるフィットネスクラブと間接的に戦っています。

 呉服屋さんが売上を伸ばそうとするとき、着物を着なくなった人を啓蒙するよりも、着物を着る事で果たせる「欲求」に焦点をあて、その「欲求を満たしている業界」に浸食して行く事の方が、効果的なのです。

 例えば、非日常を味わうことでストレスを解放したいという欲求に焦点をあてたとき「旅行」や「外食」などの市場に浸食していくことで、今までとは違う営業活動が展開できます。バス会社と連携して、着物を来て写真を取り、プチ茶道体験や懐石料理を戴くサービスを提供すれば、「遠い観光地にいくよりも非日常体験を満喫でき高い満足度」を与えることができます。

 自社が提供できる商品やサービスを通じて、別の業界よりも「より良く」顧客の目的を達成できれば、新たに稼げる市場を創造していく事ができるようになるのです。この競争環境を考える際、「機能」と「目的」に分けて発想していくと、新しい市場が見えてきます。

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