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» 2014年05月29日 08時00分 UPDATE

ビジネス著者が語る、リーダーの仕事術:「あなたに会社をおまかせしたい」と言われる人は、何が違うのか? (1/2)

トップリーダーをはじめ、リーダーと呼ばれる人たちはどのような考え方や行動をとっているのか。

[井上和幸,ITmedia]

 この記事は「経営者JP」の企画協力を受けております。


ビジネス書の著者たちによる連載コーナー「ビジネス著者が語る、リーダーの仕事術」のバックナンバーへ。


 現在エグゼクティブ諸氏である当サイト読者の皆さまは、どういう人が社長あるいはその予備軍としてのリーダーとして活躍できるのかということに興味を持っていると思います。新刊『社長になる人の条件』ではトップリーダーをはじめ、リーダーと呼ばれる人たちが、どのような考え方・行動をとっているのかについてまとめました。

経営者=エラい人という「状態」か、経営という「仕事」か

140529book.jpg 「社長になる人の条件」

 『ストーリーとしての競争戦略』著者、楠木健・一橋大学大学院教授の『経営センスの論理』(新潮新書)第1章で、こんな話が紹介されています。

 「現場で何が起きているのか関心がなく、現場を自分の眼で見ることもない経営者。戦略づくりを経営企画スタッフに丸投げし、結果の数字を見ているだけの経営者。秘書が書いた原稿を一字一句読むだけのスピーチをする経営者。社員へのメッセージをスタッフに代筆させる経営者。(ファーストリテイリング社長の)柳井さんはこう言っている。『経営は意志。意志は言葉でしか伝わらない。人が書いた原稿を読み上げるだけの経営者がいるが、何を考えて経営しているのか、不思議としか言いようがない』。なぜこういう奇妙な経営者が出てくるのか。身も蓋もない話だが、端から経営という仕事をやるつもりがないというのが本当のところだろう。経営という『仕事』ではなく、経営者=エラい人というポジションにいるという『状態』、こっちの方が思い入れの対象になっている。商売や経営は他人事のごとし。(中略)それにしても、こういう経営者は何が楽しくて仕事をしているのだろう。意見を聞いてみたい。でも、聞いたところで、スタッフが代筆したコメントが返ってくるのが関の山だろう。」

 まさに、です。経営者=エラい人というポジションにいる「状態」の経営者は、なかなかこれからリーダーとして生き延びることは難しくなっています。一方、経営という「仕事」を目指す人たちの可能性とチャンスは大きく拡がっています。本書は後者、経営という「仕事」を目指す皆さまのために書きました。

社長に至る道の「難易度」は?

 では、どのような道をたどれば、経営という「仕事」を担うトップリーダーになれるのでしょうか。

 トップリーダーへと至る道は、大きく分けて次の3パターンに代表されます。

(1)在籍する企業の中で抜擢され、社長の地位につく道

(2)自身の能力・業績を評価され、どこかの企業のトップとして引き抜かれる道

(3)自身で会社を立ち上げる道

 (1)の抜擢型で出世するという道ですが、これはまずは常に自身の携わる仕事で業績を上げ、その上でひとつ上のレベル、全社レベルでの貢献とインパクトを与えることで巡ってきます。

 ソニー株式会社の取締役・代表執行役社長兼CEOの平井一夫さんは、中堅時代から社内政治には頓着せず、とにかく「事業をうまくいかせること」に徹してきた人物だと聞きます。4期連続で赤字だったゲーム事業の立て直しなどで実績を築き、2012年、下り調子になっていたテレビ事業の再建を目指すため、歴代最年少社長として抜擢されました。

 平井さんのように抜擢されるためには、会社全体の方向性について一家言持ち、その遂行のために最善の行動をすることが求められます。これを突き詰めれば、社長になる前から「社長と同じような目線で会社や自分の行動を見る」ということになります。自分に与えられた業務だけを日々粛々とこなす……それはもちろん尊いことですが、それだけでは「一社員」から抜け出すことは不可能でしょう。

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