相手7、自分3の聞き上手になる──大切なのは「またあの人に逢いたい」と思わせることITmedia エグゼクティブ勉強会リポート(2/2 ページ)

» 2014年08月27日 08時00分 公開
[山下竜大,ITmedia]
前のページへ 1|2       
※本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ています

話がおもしろい人のテクニック

 出世する人は聞き上手である。仕事でつきあいのある会社の社長は、すべて聞き上手である。人の話を聞いているから、コミュニケーションもうまくなる。人の話を聞いていない人は、質疑応答がずれてしまう。

 例えば、「今日の天気はどうなんだ?」と聞かれたときに、分からなければ「すみません。調べてませんでした」と正直に答える方が良い。しかし「明日は晴れるみたいです」など、的のずれた応答をする人は多い。

 こうした人の話はおもしろくないし、往々にして出世もできない。おもしろい人のテクニックとしては、相手に合わせて話し方を変えることが必要である。相手が話したいのか、こちらに話してほしいのかを見きわめることも重要だ。

 「それって疲れませんか?」と聞かれることもある。しかし考えてみてほしい。野球でも打者に合わせて、ピッチャーは攻め方を変えるのである。コミュニケーションもこれと同じだ。

 また「野呂さんって好きなことやって給料もらえて楽しそうですね」と言われることもある。しかし大きな間違いである。仕事で1度も好きなことをしたことはない。予算も決まっているし、キャスティングも決まっている中で、最高の結果を求められる。

 常に相手が喜ぶこと、望むことを考えなければならない。好かれる人間に徹することもポイントのひとつ。相手を満足させることが必要であることから、常に相手を主語にして話をしている。

 ボクは雇われた人間なので、1時間がんばります、自分の役割に徹しますという態度で臨んでいる。これにより、「あいつは言うことを聞くから次も仕事を頼もう」ということになる。

 そういわれても自分は話が下手だという人は、差し入れをしてみてはいかがだろうか。決して高価なものである必要はない。ボクは、お土産用の「ガリガリ君」を1週間で200本買ったことがある。安くてもケタ違いの量のお土産には、人を和ませる力がある。そしてアイスは溶けてしまうので、みんなすぐにほおばりなんとなく笑顔になるのだ。

 外資系証券会社の打ち合わせに遅れたので「水ようかん」を買っていくと、外国人から説明を求められ、「Japanese Water ようかん」と説明して大爆笑されたこともある。この打ち合わせは、「Good Job」で終了した。

 また、ある会議には、蝶ネクタイで行って和ませたこともある。「頭が良い」「仕事をさせたい」と思わせることだ。自己PRのポイントを明確にすることが重要になる。

恋愛におけるおもしろい人

 恋愛におけるおもしろい人になりたければ、いまなら「アナと雪の女王」を褒めることだ。とりあえず、流行ものには飛びつくことである。

 さらにおもしろい人と思われたければ、タイタニックを興行収入で抜いた、観客動員数1700万人、松たか子と神田沙也加の歌が良い、もう一度みたい、CGとは思えない、姉妹愛をうまく描いている、さすがディズニーと言えばよい。

 これだけの情報があれば、実際には映画を見ていなくても話をあわせられる。実は、ボクも見ていない(笑)。忙しすぎて、見に行くヒマなどないのが実情である。

 そのほかの恋愛テクニックとして、無意味に花を買って理由を説明する、誕生日以外の日にプレゼントをする、半年後の誕生日祝いをする、Facebookで好きなものを調べておくことも効果が期待できる。

 ただしストーカーになってないことをときどき確認することが必要だ。エッチな話をしてもセクハラにならないキャラクター作りも重要になる。ボクは、どうしたらもてるかではなく、もてる人のマネをする。「LEON」を買って、パンツェッタ・ジローラモを目指している。もちろん無理は承知の上だ(笑)。

 SNSでおもしろい人になるためには、エピソードは常に忘れる前にアップすることだ。アップできない場合はメモしておく。ボクは、毎日20個程度のネタを持っている。ルールとしては、怒らず、不満を書かない、書いてすっきりするのではなく、読み手の気分を考えること。あくまでも情報発信者に徹することが大事。

 最後に、これだけは覚えておいてほしい。知っていても知らないふりで相手を立てる。相手7割、自分3割の聞き上手になる。直接会う。失敗談を持っておく。ずぶ濡れ、雪だるまになる。嘘をつかなければならないときには、相手に笑ってもらえる嘘をつく。

 もっとも大切なのは「仕事」も「恋愛」も一緒で、モテることが何よりも大事だ。そのとき、一番なのは「またあの人に逢いたい」と思わせることである。

前のページへ 1|2       

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

ITmedia エグゼクティブのご案内

「ITmedia エグゼクティブは、上場企業および上場相当企業の課長職以上を対象とした無料の会員制サービスを中心に、経営者やリーダー層向けにさまざまな情報を発信しています。
入会いただくとメールマガジンの購読、経営に役立つ旬なテーマで開催しているセミナー、勉強会にも参加いただけます。
ぜひこの機会にお申し込みください。
入会希望の方は必要事項を記入の上申請ください。審査の上登録させていただきます。
【入会条件】上場企業および上場相当企業の課長職以上

アドバイザリーボード

根来龍之

早稲田大学商学学術院教授

根来龍之

小尾敏夫

早稲田大学大学院国際情報通信研究科教授

小尾敏夫

郡山史郎

株式会社CEAFOM 代表取締役社長

郡山史郎

西野弘

株式会社プロシード 代表取締役

西野弘

森田正隆

明治学院大学 経済学部准教授

森田正隆