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» 2015年06月17日 10時00分 UPDATE

モバイルは経営革新のための「武器」、単なる現場の便利ツールじゃない

「モバイル活用によるワークスタイル変革」を合言葉にモバイル導入を積極的に推し進める企業が増える一方、企業のIT部門はそれに伴うセキュリティリスクや管理負荷の増大に不安を抱えている。一体、企業のIT部門はモバイル導入にどう取り組むべきか? そして、モバイルの真の価値とはそもそもどこにあるのか?

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モバイルの導入メリットは分かるがリスクや負荷も増やしたくない……

 モバイルデバイスのビジネス活用が、急速な勢いで広がっている。スマートフォンやタブレット端末といったいわゆる「スマートデバイス」は、旧来の携帯電話の可搬性と、ノートPCの高い機能性を併せ持った新たなエンドポイントデバイスとして、コンシューマ市場で瞬く間に普及した。そして今、その勢いは法人向け市場にも広がりつつあり、多くの企業がスマートデバイスをビジネスで利用し始めている。

 スマートデバイスをビジネスにおいて有効活用することで、企業の従業員は時間や場所を選ばず業務を遂行できるようになり、モバイルワークや在宅勤務といった新たなタイプのワークスタイルを選べるようになる。また、いつでもどこでも社内システムのデータやサービスにアクセスできるようになることでタイムリーなアクションが可能になり、これまで逃していた商機をつかむ可能性が広がってくる。

150617hara.jpg 日本アイ・ビー・エム グローバル・テクノロジー・サービス事業本部 モビリティサービス営業部 ビジネス・デベロップメント・エグゼクティブ 原寛世氏

 しかし、ビジネスの現場にとってのこうしたモバイル導入のメリットも、企業のIT部門にとってはいわば「諸刃の剣」といえる。いうまでもなく、モバイルデバイスで社外から社内システムにリモートアクセスすることには、セキュリティ上の懸念がつきものだ。また、社内に新たなタイプのクライアント端末を導入することで、運用管理業務の負荷が増えることも予想される。「モバイル導入・活用のメリットは理解できるが、余計な作業やリスクも増やしたくない……」、そんなIT部門の本音も漏れ聞こえてきそうだ。

 日本アイ・ビー・エムでモバイルビジネスを担当しているグローバル・テクノロジー・サービス事業本部 モビリティサービス営業部 ビジネス・デベロップメント・エグゼクティブ 原寛世氏によれば、このIT部門とビジネス部門との間の温度差が、ビジネスにおけるモバイル活用の可能性を狭めていると指摘する。

 「モバイルの可能性は、現場にとっての利便性はもちろんだが、実はさらに大きなポテンシャルがある。しかしIT部門と業務部門が互いのメリットしか考えないような状況下では、いつまで経ってもモバイルの価値が発揮されない。まずは、両者による全社的な戦略とビジョンの共有から始めることが重要だ」(原氏)

モバイルを導入した企業の8割がまだ初期段階で足踏みをしている

 では「モバイルの本当のポテンシャル」「全社的な戦略やビジョン」とは、具体的にどのようなもので、どうしたら実現できるものなのか。原氏は、企業におけるモバイル活用の成熟度を4段階に分けて説明する。

 「まず第1段階は、メールやスケジュールの機能をモバイルデバイス上で実現する状態で、モバイルを導入した企業のうちの8割がこのレベルに留まっている。確かにこれだけでも現場の利便性はある程度向上するが、これはモバイル活用のほんの入口に過ぎない。一方、IT部門においては、この最初の段階からセキュリティや運用管理上のさまざまな課題が出てくる」(原氏)

 次に第2段階として「モバイル端末を介したコラボレーションツールやワークフロー系アプリケーションの利用」を挙げる。今日、先進的なモバイル活用に取り組んでいるとされる企業の多くが、ようやくこの段階に到達したばかりというのが実情だろう。しかし原氏によれば、この段階に至ってもまだモバイルの価値はほんの少ししか発揮されていないという。

 「フロントのワークフロー系アプリケーションとモバイルがつながっただけでは、モバイルが真に業務と融合したとはいえない。基幹系の業務システムとモバイルの連携が実現して、初めてモバイルが業務と完全に融合したといえる。これがモバイル活用の第3段階だ」(原氏)

 単にフロント系ツールがモバイルデバイスから使えるようになっただけでは、間接業務の利便性が高まるに過ぎない。そうではなく、基幹業務を担うアプリケーションがモバイルデバイスとつながってこそ、初めて真の業務改革が実現する。そしてこの第3段階を実現するには、IT部門のさらに積極的な取り組みによるコミットメントが不可欠なのだ。

 「基幹系の業務システムとモバイルを連携させるとなると、セキュリティとガバナンスの担保が不可欠になる。しかしモバイル活用を業務部門に任せきりでは、これは到底実現できない。IT部門が主体的に関与し、ビジネスメリットとITガバナンスとの間のバランスをきちんと調整する必要がある」(原氏)

 さらにIBMでは、この上にもう1段階、モバイル活用のフェーズを設けている。それが、モバイルとアナリティクスの融合だ。モバイルデバイスを通じてさまざまなデータを収集し、それらをビッグデータ分析し、そこから得られた新たな洞察や知見をさらにモバイルデバイスを通じて活用する。このようにモバイルとアナリティクスが融合することで、モバイルは単に「事業部門にとって便利なもの」だけでなく、全社レベルで集約した情報や知識を業務革新の知恵へと変換し、企業の経営層から現場まで、すべての意思決定を迅速化する「経営のための武器」として機能するようになるのだ。

 「IT部門の立場からモバイル活用を考えた場合、まずはワークスタイル変革といった事業部門のニーズに応えることが入口になるが、その活用レベルを段階的に上げていくと、最終的には"企業価値の向上"という経営のニーズを満たすことが目的になる。このようにモバイルは、単に現場にとっての便利ツールだけではなく、企業全体の経営に極めて大きなインパクトを与えるポテンシャルを持っている。まずはこのことを理解した上で、モバイルに対する投資戦略を立てる必要がある」(原氏)

zuhan_39110_150608_1.gif IBMが提供するモバイルの価値

モバイルの真の価値にいち早く気付き、成果を上げている企業の例

 こうしたモバイルのポテンシャルをビジネスで発揮している企業の事例は、先行する海外企業ではもちろんのこと、国内でも見られるようになってきている。例えば、長年地域に根付いた金融サービスを展開している某地方銀行では、地元に対してより充実したサービスを提供すべく、タブレット端末を活用した魅力的な営業活動を展開したいというニーズが営業部門から持ち上がっていた。また、それまで社内での利用に制限されていたOA端末を自宅や出張先でも利用できるようにすることで、さらなる業務効率化を図りたいという要望も根強かった。

 その一方で、当銀行のIT部門では、金融機関に求められる厳格なセキュリティレベルやコンプライアンスを維持・強化する使命を負っていた。また、保有するITリソースをさらに最適化し、効率的に運用したいという業務上のニーズも抱えていた。

 このように、一見するとまったく相反するように見える業務部門とIT部門のニーズを、どちらか一方だけではなく、両方のニーズを高いレベルで両立させるべく両部門が歩み寄れる、具体的なソリューションの検討を進めていった。その結果実現したのが、シンクライアント基盤とタブレット端末を組み合わせたモバイルの仕組みだった。業務部門はタブレット端末を使うことで新たなワークスタイルを実現できるとともに、端末にはシンクライアント基盤から画面データのみを転送し、実データはデバイス上に一切保存させないようにすることで、IT部門にとっては決して譲れないセキュリティ対策も両立できるようにしたのだ。

 また、国内を代表する某大手消費財メーカーでは、接客担当者に携帯電話を配布して業務報告やスケジュール・勤怠管理を行わせると同時に、店頭に専用端末を置いて接客業務に活用していた。この両方の仕組みをタブレット端末上に統合した上で、全国に1万人いる接客担当者に配布した。さらには、それまで紙で配布していた各種資料も、タブレット端末上からすべて参照できるようにした。

 こうした仕組みを新たに導入したことで現場の接客担当者の業務効率が上がり、個々の顧客により最適な提案ができるようになったと同時に、現場の情報をより経営にダイレクトに活用できるようになったという。まさに、アナリティクス融合の第一歩と言える。

 この事例のポイントは、勤怠管理や業務報告といった業務支援機能と、店頭での接客を支援する機能、そして商品カタログやマニュアルという、それぞれが社内で異なる部門によって管轄されているサービスを、全社的な戦略とビジョンに基づき、社内横断的に全社最適の視点から統合できた点にある。経営に直結したモバイル活用を実現するには、各部門での部分最適化ではなく、全社的な経営視点に立った全体最適の視点がやはり不可欠なのだ。

zuhan_39110_150608_2.gif “Mobile First”という考え方

モバイル活用のすべてのフェーズを"End to End"でサポートするIBM MobileFirst

 では、こうしたモバイル活用のメリットを手に入れるには、具体的に何から手を付ければいいのか? ただ端末を買ってきて、社員に配ればいいというわけにはいかない。全社レベルでのビジョンや戦略の策定に始まり、具体的な企画や設計、それに基づくインフラの設計・構築、アプリケーションの開発・テスト、スマートデバイスに最適化された管理体制の構築、さらには端末ユーザーのサポートや保守の体制……数え上げると、やるべきことは実に多岐に渡る。ただでさえ既存のIT環境の運用管理で手一杯のIT部門が、これらすべてを自前でカバーするのは、現実的には不可能に近い。

 そこでIBMが提案しているのが、モバイル活用の企画から運用までのすべてのサイクルに渡る"End to End"のソリューションである"IBM MobileFirst"の提供だ。例えば、モバイル活用の戦略策定からシステム企画・設計フェーズを全面的に支援するコンサルティングサービスを提供するほか、インフラ製品の提供と設計・構築支援、さらにはアプリケーションを効率的に開発・テストするための各種の開発環境・開発ツールの提供も幅広く行っている。

 デバイスの管理やモバイルアプリの配布・管理については、IBMが開発・提供する「エンタープライズ・モバイル管理(EMM)サービス」を提供するほか、ユーザーサポートやサービスデスクを効率的に運営するための製品・サービスまで取り揃える。

 もう1つ見逃せないのが、モバイルデバイスそのものの調達や保守だ。2014年7月、IBMはアップルとiPhoneやiPadの法人向けビジネスに関する業務提携を発表した。2014年10月にはTwitterとツイートデータ分析サービスで、2015年5月にはFacebookとマーケティング分野で提携を発表し、IBMはモバイルやコラボレーションエリアにおいても積極的に提携を行っている。このことからも、IBMがモバイルデバイスに対するコミットメントを深めていることがうかがえるが、実はIBM自身も全世界の従業員11万人がBYODで私物のモバイルデバイスを業務利用する、先進的なモバイル活用企業でもある。そこで得たノウハウが、顧客に提供するモバイルソリューションにも存分に生かされているという。

 「IBM社内におけるグローバルかつ大規模なモバイル活用の経験を踏まえ、レンタルやリースも含めた各種のモバイルデバイス調達方式の中から顧客に最も適したものを提案したり、リサイクルや廃棄までを含めたデバイスのライフサイクル全般を考慮した提案を行うことができる。こうしたことまで含め、モバイルによるワークスタイル変革を"End to End"でグローバルにサポートできるソリューションベンダーは、少なくとも日本においてはIBMをおいてほかにない。ぜひIBMとともにモバイルの真のポテンシャルを引き出し、ビジネスの成長に役立ててほしい」(原氏)

zuhan_39110_150608_3.gif IBM MobileFirstオファリング・ポートフォリオ

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アイティメディア営業企画/制作:ITmedia エグゼクティブ編集部/掲載内容有効期限:2015年7月16日