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» 2015年10月28日 10時00分 UPDATE

IT Leaders xChange コネクション@FEST 2015レポート:新生マイクロソフトは企業ユーザーにどんな価値を届けようとしているのか?

2015年9月3日、企業のIT部門のリーダーを対象に、日本マイクロソフト主催の「IT Leaders xChange コネクション@FEST 2015」が開催された。米国マイクロソフト本社の幹部も駆けつけ、最新のテクノロジー紹介と、次世代のよりパーソナルなコンピューティングの在り方についてさまざまな提言を行った。

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 2015年9月3日、日本マイクロソフト主催の「IT Leaders xChange コネクション@FEST 2015」が開催された。マイクロソフトコーポレーションの幹部も駆けつけ、最新のテクノロジー紹介とさまざまな提言を行った。企業のCIOや、IT部門のリーダー約100人が来場し新たな戦略に熱心に耳を傾け、積極的な質疑応答が行われた。

ファーストリテイリングが推し進めるクラウド戦略の真意とは?

20150903tamaoki.jpg ファーストリテイリング グループ執行役員 CIO 玉置肇氏

 特別講演にはファーストリテイリング グループ執行役員 CIO 玉置肇氏が登壇し、「クラウドは日本企業を救う」と題した講演を行った。玉置氏は長く外資系企業でキャリアを積み、昨年ファーストリテイリングにCIOとして迎えられた。

 「海外で長く過ごしていたが、昨年日本に帰ってきてあらためて各種サービスの品質の高さに感心した。しかし同時に、そのオーバースペックぶりや消費者の過度な期待も目についた。ITも同様に、SIベンダーのサービス品質は非常に高く、あうんの呼吸でユーザーの意図を汲み取ってくれる半面、企業のIT部門がそれに甘えてすべてを丸投げしてしまうことでコストがかさんだり、企業側にノウハウが残らずベンダーロックイン状態に陥りがちだ」(玉置氏)

 「丸投げからの脱却」「お客さま扱いされることからの脱却」を提唱し、企業側が要求する過度なサービス品質が、すべてSIコストとして跳ね返ってきていることに、これ以上見て見ぬふりをするべきではないだろうと考えている。

 また今後は日本企業のIT担当者も英語を使いこなせるようにならないと海外発のイノベーションにキャッチアップできず、アジア新興国の急速な成長に遅れをとってしまうのではないかと危惧する。ちなみにファーストリテイリングでは早くから海外進出に取り組み、今期中には海外の店舗数が国内を上回る見込みだという。当然、ビジネスを支えるIT基盤にもグローバル対応が必須となる。またそれと並び、モバイルデバイスやクラウドへの対応も同社が掲げるIT戦略の重要な軸のひとつだという。

 「将来的にはさまざまなデジタルサービスを通じて、お客さまに新たな買い物の体験や、ブランドをより身近に感じてもらうようなサービスを提供していく。この戦略を加速させていく上では、さまざまな挑戦が必要であり、失敗しても早く気付きやりかえる必要がある。ITはビジネスやサービスの成長スピードに迅速に対応できなければならず、自ずとクラウドの活用は避けて通れないと考えている」(玉置氏)

 現在ファーストリテイリングでは、マイクロソフトなどのパブリッククラウドサービスが提供するIaaS基盤上に基幹システムを移行しているところだ。ちなみに、クラウドベンダーとしてマイクロソフトなどを選んだ最大の理由は、グローバル市場でのリーダーである点だという。いくらベンダーのサービスが至れり尽くせりでも、スケールが小さく海外での実績に乏しいクラウドは選択しない。社会のインフラとしての覚悟を持って取り組むところを採用しなければならない。

 最後に玉置氏は、日本企業のIT部門のリーダーに向けた以下のメッセージで講演を締めくくった。

 「クラウド活用は、日本企業のIT部門が内向きの組織から外向きの組織へと生まれ変わる千載一遇のチャンスである。そのためには、SIサービスの延長線上にあるような"お任せクラウド"ではなく、グローバルスケールのクラウドベンダーと直接向き合い、そのサービスを自力で使いこなす必要がある。そのためには、英語で仕事ができるIT人材を育成してほしい。そしてベンダーに丸投げではなく、あくまでもオーナーシップは自社で持ち、知見を自社内でためていくことが重要だ」

「人中心のソリューションベンダー」への脱皮を目指し
3つの領域へ重点的に投資

19050903kohara.jpg 日本マイクロソフト執行役 専務
エンタープライズ担当 小原琢哉氏

 日本マイクロソフト執行役 専務 エンタープライズ担当 小原琢哉氏からは、「マイクロソフトの最新戦略」と題し、最新のビジネス戦略やテクノロジーの概要についての紹介が行われた。

 「マイクロソフトは今変革の真っ只中にあり、これまでの"Windowsありき"、"PCありき"の会社から、お客さまのビジネスを成功に導くための価値を"人中心"の観点から提供できる会社へと、カルチャーの変革に取り組んでいるところだ。このミッションを実現するために、現在"プロダクティビティとビジネスプロセス"、"革新的なパーソナルコンピューティング体験"、"インテリジェントクラウド"の3つの領域に重点的に投資を行っている」(小原氏)

 実際のビジネスの場面で3つの領域の最新技術を活用して、いつでもどこでも安全に社内と同じ環境で働くことができることを実演し、企業にとってマイクロソフトの最新ソリューションが価値の高いものであることをアピールした。

Windows 10がエンタープライズITにもたらす新たな価値とは?

20150903korst.jpg マイクロソフトコーポレーション Windowsブランド&プロダクトマーケティング ゼネラルマネジャー ジェレミー・コースト氏

 マイクロソフトコーポレーション Windowsブランド&プロダクトマーケティング ゼネラルマネジャー ジェレミー・コースト氏が登壇し、「Windows 10が企業にもたらす価値」と題し「革新的なパーソナルコンピューティング体験」の詳しい内容、特にWindows 10が企業にもたらす価値について話した。

 Windows 10は企業に対して、主に4つの領域において高い価値を提供する。1つ目の領域は「生産性の向上」で、従来のマウスとキーボードに加えてタッチ操作や音声など、新たなタイプのユーザーインタフェースをサポートするとともに、PCやタブレット、スマートフォンなど多様なデバイスからいつでも同じアプリとデータにアクセスできる環境を提供する。

 2つ目が最新のセキュリティ脅威への対策。「Windows Hello」と「Microsoft Passport」で生体認証と二要素認証をOSレベルで実装したほか、認証情報の分離・保護を実現する「Credential Guard」、端末内の企業データを個人データと分離した上で企業データを自動的に暗号化することができる「Enterprise Data Protection」など、企業をセキュリティ脅威から守るためのセキュリティ機能を数多く備える。

 3つ目が「革新的なデバイス」。 SurfaceやLumiaといったタブレットやスマートフォン、さらにSurface HubやHoloLensといった新しいカテゴリーのデバイスなど実に多彩なデバイスをサポートし、ユーザーが業務に最適なデバイスを自由に選べるようになっている。

 そして4つ目の領域が、「継続的な革新に向けた柔軟な管理」。企業がWindows 10デバイスを展開・管理する際の作業を効率化し、またWindows 10をサービス化することによって、最新のイノベーションをタイムリーにユーザーへ提供していく。

次世代ワークスタイルを手軽にかつ安全に実現するOffice 365

20150903case.jpg マイクロソフトコーポレーション コーポレートバイスプレジデント Apps&Service GTM Marketing ジョン・ケース氏

 マイクロソフトコーポレーション コーポレートバイスプレジデント Apps&Service GTM Marketing ジョン・ケース氏は、「ビジネスを創造する新たなワークスタイル」と題し、主にOffice 365の最新機能が「プロダクティビティとビジネスプロセス」の革新にどう貢献するかを紹介した。

 「人口構造の変化や新世代の台頭、新たなコラボレーションスタイルの登場、増え続けるデータとデバイス、そして高まるセキュリティ脅威。こうした激しい変化に常にさらされる時代を生き抜くには、新たなツールやプロセスで変化に迅速かつ柔軟に対応していく必要がある」(ケース氏)

 特に日本において顕著な人口構造の変化に対しては、テレワークやモバイルワークなど新たなワークスタイルの導入で対応していく必要があるが、マイクロソフトが提供するOffice 365やSkype for Businessはまさにそうした目的に合致するツールだ。またYammerなどへの投資を通じて新たなタイプのビジネスコラボレーションを支援していくほか、増え続けるデータをビジネスで有効活用するための分析ツールとして「Office Delve」や「Power BI」などを提供する。

20150903koshikawa.jpg 日本マイクロソフト 業務執行役員 アプリケーション&サービスマーケティング本部 本部長 越川慎司氏

 日本マイクロソフト 業務執行役員 アプリケーション&サービスマーケティング本部 本部長 越川慎司氏からは、Office 365のセキュリティ機能についてさらに詳しく紹介された。

 「Exchange Online Advanced Threat Protection」と呼ばれる機能を利用すれば、標的型攻撃を防ぐために、メール本文に記述された悪意あるURLやフィッシングサイトへのアクセスを自動的にブロックでき、メールの添付ファイルに含まれる未知のマルウェアやウィルスからもユーザーを保護できる。また近日中には、Office 365内の企業データへマイクロソフトの技術者がアクセスする際に、必ず企業側の承認プロセスを経る「Customer Lockbox」という機能も追加される予定だ。

 「最新版のOfficeが常に利用できるOffice 365 ProPlusを使えば、常に最も安全なOffice環境が利用できるので、企業の皆さまにはぜひ安心してご利用いただきたい」(越川氏)

マイクロソフト社内ではどんなセキュリティ対策が行われているのか?

20150903lindstrom.jpg マイクロソフトコーポレーション 情報セキュリティ&リスク管理部門 シニアディレクター ジョー・リンドストローム氏

 最後に、マイクロソフトコーポレーション 情報セキュリティ&リスク管理部門 シニアディレクター ジョー・リンドストローム氏が登壇し、「サイバーセキュリティ、今知っておくべきこと」と題し、マイクロソフトのIT部門が実際どのようにセキュリティ対策に取り組んでいるかを話した。

 マイクロソフト社内では現在、複数のセキュリティ専門チームが互いに連携を取りながら、社内横断的にセキュリティ対策にあたっている。その際に重視するポイントのひとつが、「予防策」だという。

 「事後的な緊急対応ももちろん重要だが、幾つかの予防策を普段からきちんととっておくことで、約9割のセキュリティインシデントは回避できる。具体的には最新パッチの適用や最新版のOSの利用、アンチウイルスソフトの導入と正しい運用、適切なID管理、社内リソースへのアクセス監視、そして社内の意識向上と教育といった取り組みが必要だ。マイクロソフトでも、これらの予防策にリソースの大部分を投入している」(リンドストローム氏)

 実際にこれら予防策を社内で実施する上では、経営層と中間管理職、そして現場それぞれが適切な役割を担いつつ、チーム内外で協力し合いながらセキュリティ意識の高い企業文化を醸成していくことが重要だと指摘する。また、セキュリティ脅威に関する情報をルールに従ってきちんと管理し、社内で共有するための「脅威インテリジェンス」の仕組みも運用している。

 リンドストローム氏は、セキュリティ対策を成功させるためのポイントとして次の5つを挙げる。

 「まずはガバナンスとセキュリティのポリシーをきちんと立てること。特にID管理やデータポリシー、文書管理ポリシーなどがポイントになる。そしてIDシステムをきちんと構築し、クラウドサービスと同等以上のレベルで安全に保護することが重要だ。それとは別に、特権IDをきちんと管理する仕組みも必須。また脅威インテリジェンスやISACのような取り組みを通じて、セキュリティ脅威に対する組織内の意識を向上させる。最後に、自社で保有するデータを適切な機密レベルに分類し、確実に監視・保護できる体制を整えることが大切だ」

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提供:日本マイクロソフト株式会社
アイティメディア営業企画/制作:ITmedia エグゼクティブ編集部/掲載内容有効期限:2015年11月27日

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