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» 2017年02月10日 10時29分 UPDATE

無人深海探査機「江戸っ子1号」 未知の水深1万メートル超、改良進む (1/2)

数年後の完成を目標に、水深1万メートル超のマリアナ海溝最深部の探査が可能な、改良機の開発が進んでいる。

[SankeiBiz]

中小企業連携

杉野ゴム化学工業所の杉野行雄社長(左から2人目)、浜野製作所の浜野慶一社長(同4人目)など、海底探査機「江戸っ子1号」の事業化に取り組む中小企業の社長たち=2015年2月

 東京などの中小企業が共同開発した小型の無人深海探査機「江戸っ子1号」。2013年11月には千葉県房総半島沖の日本海溝の海底(水深約7800メートル付近)を3D(3次元)画像で撮影することに成功した。あれから3年余り。数年後の完成を目標に、水深1万メートル超のマリアナ海溝最深部の探査が可能な、改良機の開発が進んでいる。

 13年11月、日本海溝から帰還した江戸っ子1号を出迎えた特殊ゴム製造を手掛ける杉野ゴム化学工業所(東京都葛飾区)、杉野行雄社長は「今度はマリアナ海溝にチャレンジしたい」と話した。これをきっかけに改良機の開発が始まった。

 開発にあたって、最初に取り組んだのは耐圧ガラス球の強化。特殊ガラス製造の岡本硝子が15年秋、水深1万2000メートルの水圧に耐えられるガラスを開発した。この深さの水圧は120メガ(1メガ=100万)ヘクトパスカルで、1平方センチメートル当たり約1.2トンの力がかかる。このため、新開発の耐圧ガラス球は従来の江戸っ子1号よりも少し厚めにして耐久性を上げた。

 16年に入り、耐圧ガラス球を固定する躯体の強化に乗り出す。江戸っ子1号ではアルミ製を用いていたが、「1年以上も長期間海底に沈めるとなると、熱水鉱床といった腐食性の雰囲気での利用を考慮する必要がある」(関係者)として、樹脂製に切り替える方針。すでに候補となる材質が数種類に絞り込まれているという。

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