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» 2017年09月11日 10時45分 公開

火星旅行想定し「宇宙スパコン」実験開始 トラブル時に遠方の地球頼れず (2/3)

[SankeiBiz]

 アポロ宇宙船で人類初の月面着陸に成功したアームストロング船長との交信記録などでも若干の時間差を感じるように、地球と月の間は光の速さで約1秒かかる。火星飛行で地球から2.5天文単位離れれば、光の速度でも片道20分、往復で40分もかかる。

 宇宙船が火星に刻々と近づくにつれて、これまでにない高精細な火星表面の地形が分かってくるので、どのような軌道でどこに降りるのかを改めて検討することになるだろうが、そうした状況で最も安全な着陸場所を選ばなければならない。具体的には、スパコンで人工知能(AI)を動かして地形を解析したり、ある動作に対してリアルタイムでシミュレーションを行ったりして実際の行動を決めることが考えられる。また、故障やトラブルが起きたときには、AIで事故原因を探る必要がある。

 地球のそばならば、NASAのスタッフに指示を仰げばいいが、火星ほど離れていれば待っている間にも事態は刻々と進展する。それは人間を介した交信であろうと、データ回線を通じて地上に置いたスパコンを操作しようと同じだ。

 また、距離が長くなればなるほど通信経路の確保自体が難しくなる。地上から宇宙船に信号を送るには、届く頃に宇宙船が進んでいる場所を予測してビームで絞り込んだ電波を発信することになるが、エンジンの不調などで姿勢や軌道がいったん乱れると場所の予測が難しくなり、通信の復旧も困難になる。

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