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» 2017年09月20日 10時47分 公開

「圏央道」開通効果、工業地に活気 ネット通販拡大で建設ラッシュ

2017年の基準地価では、工業地の全国平均が26年ぶりに上昇に転じた。

[SankeiBiz]

 2017年の基準地価では、工業地の全国平均が26年ぶりに上昇に転じた。牽引(けんいん)役は2月に延伸開業した首都圏中央連絡自動車道(圏央道)沿線における物流施設の建設ラッシュだ。インターネット通販市場の拡大で、物流施設は今後も堅調な需要が見込まれる。一方で供給過剰を危ぶむ声もあり、最近はテナント誘致競争も過熱化しつつある。

 茨城県五霞町の圏央道五霞インターチェンジ(IC)から車で約20分。積み降ろしスペースに塗料や樹脂原料などを積んだトラックが行き交う。日立物流ファインネクストが2月から稼働させた茨城県古河市の「首都圏ケミカルセンター」。同社は「地方への広域配送もしやすい」とメリットを強調する。

 工業地の基準地価の上昇率は五霞IC周辺が17.9%で全国のトップ。上位10地点のうち6地点が圏央道沿線だ。2月の延伸で都心を通らず東名や関越など6高速道路に接続する利便性に加え、「大型で高度化された物流施設が建設され、ニーズを取り込んでいる」(三井住友トラスト基礎研究所の北村邦夫部長)。

 一方、物流施設の空室率はピーク時の2%から徐々に悪化し、「最近は15%ほど」(北村氏)だ。荷主テナントを巡る争奪戦の動きも出始めている。

 三井不動産は13日、千葉県船橋市の大型施設にショールームを併設。物流ICT(情報通信技術)に特化した展示で物流効率化への対応力をアピールする。

 同社は20年までに大型施設を6カ所稼働させる計画。船橋市の同施設は「竣工(しゅんこう)と同時にテナントが満床になった」(寺島道人ロジスティクス事業部長)が、今後は競合との熾烈(しれつ)なテナント獲得競争が予想される。同社は省力化機器の導入支援や従業員向けの託児所整備など、「立地以外でも差別化を図る」という。

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