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» 2017年10月10日 11時51分 公開

第一三共、阪大発ベンチャーとiPS由来の心筋シート開発

5年後をめどに、心筋シートによる心筋梗塞や狭心症といった重症の虚血性心疾患の治療を目指す。

[SankeiBiz]

心疾患治療、5年後実用化目指す

iPS細胞由来心筋シートの共同開発に取り組む第一三共の中山譲治会長(右)とクオリプスの飯野直子社長(左から2人目)ら=5日、東京都千代田区

 第一三共と大阪大学発再生医療ベンチャーのクオリプス(東京都中央区)は、iPS細胞(人工多能性幹細胞)を使った心筋シートを共同開発する。阪大大学院医学系研究科の沢芳樹教授の研究成果を活用。5年後をめどに、心筋シートによる心筋梗塞(こうそく)や狭心症といった重症の虚血性心疾患の治療を目指す。

 具体的には、京都大学iPS細胞研究所(CiRA)で作製されたiPS細胞を元に、阪大吹田キャンパス内に近く設けるクオリプスの研究開発拠点で心筋細胞に分化後、シート化する。年明け以降に臨床研究を本格化させるとともに、医薬品医療機器総合機構(PMDA)への治験届提出の準備を進める。

 心筋シートでは、テルモが2016年に心不全治療用の「ハートシート」を発売しているが、患者本人の細胞(自家細胞)を元に培養するため、保険適用がされているものの治療費が高額などの課題があった。

 第一三共とクオリプスが開発する心筋シートは患者以外の細胞(他家細胞)も活用できるため、治療費を下げられる可能性がある。心臓移植しか治療方法がなかった重症虚血性心疾患の患者にとっては新たな治療法となりうるという。

 クオリプスの技術顧問も務める沢教授は、「第一三共との協業により、治療法がなく困っている世界中の患者に向けて、新たな治療法が可能になることを期待している」と語った。

 クオリプスは今年3月に設立。社長は再生医療ベンチャーのテラ(東京都新宿区)で専務を務めた飯野直子氏。

 第一三共は8月、クオリプスと資本業務提携し、心筋シートの全世界での販売権を取得しており、早期の実用化を目指す。

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