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あなたの職場の「困った人」の見抜き方と対処法ビジネス著者が語る、リーダーの仕事術(1/3 ページ)

一生大切にしたい「かけがえのない人」を選び抜き、「困った人」をなるべく遠ざける方法とは。

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ビジネス書の著者たちによる連載コーナー「ビジネス著者が語る、リーダーの仕事術」のバックナンバーへ。


 わたしたちは、常に人を評価し、また人から評価される中で仕事や生活を送っています。心の中には、こんな問いがいつも渦巻いているのではないでしょうか。「この友人は一生つきあえる相手か?」「この取引先とは、Win-Winの関係を結べるだろうか?」「将来の結婚相手として考えてもいいのか?」……。そして自分なりの答えを導きだして、次の一歩を踏み出している。あるいは踏みとどまる。


『人物鑑定法―あの人も、丸見えになる』

 悪いことに、世の中の変化はわたしたちから時間的な余裕さえを奪っていきました。日々目にする情報は濁流のように過ぎ去っていき、物事が進むスピードも尋常ではありません。もしかしたら、名刺交換したきり一生会えないかもしれない。真正面に座っているのが、自分の人生を変えるキーパーソンかもしれない。でも、そんなふうにあれもこれもと人付き合いをしていたら、いくら時間があっても足りません。

 出会った瞬間に、その人の価値を見抜き、自分の人脈、人生の財産としていくのかどうかをジャッジしなければならない。わたしたちはみな、この大きな課題に直面しています。人は、人を見誤ります。付き合うべき人間とそうでない人間を正しく見極める力を身につけない限りは。

 出版社より、わたしが日ごろ、エグゼクティブサーチ(経営層の人材紹介)を通じて使っている「人物鑑定法」を、広く一般の社会人の皆さんにも使えるように共有してほしい、という依頼で、『人物鑑定法―あの人も、丸見えになる』(経済界 リュウ・ブックアステ新書)を上梓いたしました。この本では、多忙な日常の中にあって、皆さんにとって一生大切にしたい「かけがえのない人」を選び抜き、「困った人」をなるべく遠ざける、その方法の一端をご紹介しています。今回はその中から、2つほど、すぐに使っていただける「職場の“困った人”の見抜き方と対処法」をご紹介いたします。

へそまがりのナルシストが座る位置は決まっている

 打ち合わせの席には必ず存在する机と椅子。このとき、どのように着席するかで、場の雰囲気が変わってきます。また、座る人の性格が分かることもしばしばあります。例えば、デートの場面でよく見られるのは、テーブルの角を挟んで斜めに向かい合う座り方や、横に隣り合う座り方。お互いの距離が近く、身体に触れようと思えば触れることができることから、きわめて親密な関係性だと見てとることができます。

 この「緊密性の法則」は、ビジネスの場面においても、同僚同士や上司・部下の関係性のなかでも同じように表れますから、面白いものです。仮に、打ち合わせの場に現れた上司と部下が横並びに座るとしましょう。このとき、隣り合って座るのが自然なのに、1席あけて座る人がいます。

 このタイプは、どんなに一見温和、平穏を装っていても、何かに不満を抱えている組織の問題児。彼らが持つ「自分がその場の主役になれない」ことに対する不満が座席取りに表現されているのです。

 また、会議室にあるような大きな机に向かうとき、わざわざ机の隅を陣取り、身体を斜めにして椅子に座るようだと、これも要注意。彼らは、会議の方向性に対して反感を持っていると推測できます。会議の進行上リーダーシップを取るような人のそばに彼らがいると、やっかいな「抵抗勢力」になるかもしれません。ただし、彼らは「じゃあ、あなたの意見を聞かせてください」「あなたにお任せします」と言われると、急に引き下がるという傾向もあります。

 彼らがひねくれているのは「自分が主役になれない」ことが不満であるのに、それを真正面から表明し、場の主役を奪い取ろうとしないところです。自分の意見に責任を持つことを嫌い、あくまで「野党 」を気取って批判ばかりを口にする。いわゆる評論家タイプで、自らが率先して事を起こすのを嫌うのが、彼らなのです。そんな彼らには、「まあ、こちらに座れよ」と、センターポジションまで(あくまでも嫌みなく)引きずり出すことをお勧めします。会話の主導権も必ず何度かあえて与えて、野党ポジションに居座ることから撃退します。

 これで彼らは、改心して前向き社員になるか、クレーマーポジションを取れずにおとなしく撤退するか、二択を選ばざるをえなくなるのです。

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