商談がうまくいくための250の質問:海外ベストセラーに学ぶ、もう1つのビジネス視点(1/3 ページ)
商談プロセスは、最終的に売り手と買い手の双方が利益を得られときに成立する。また、人は、商品を「理解した」時だけ、そのを購入を決断する。
この記事は、洋書配信サービス「エグゼクティブブックサマリー」から記事提供を受け、抜粋を掲載したものです。サービスを運営するストラテジィエレメントのコンサルタント、鬼塚俊宏氏が中心となり、独自の視点で解説します。
3分で分かる「商談がうまくいくための250の質問」の要点
- 商談プロセスは、最終的に売り手と買い手の双方が利益を得られ、クローズに導く会話で構成されている
- 人は、商品を「理解した」時だけ、その商品を購入する決断を下す
- 売り込み電話の主な目的は、直接会って話をしたいとお願いすることである
- 信頼関係が築ける質問をすることで最初の商談を始めること。次に、見込み客に考えや情報を共有してもらえるよう促す質問をすること
- 商談プロセスの情報収集段階では、見込み客の組織に関する幅広い質問をすること
- 「80対20の法則」を取り入れること。商談の20%だけ話し、残りの80%は見込み客に話させること
- 話題を変える質問をし、自分の専門知識や経験を話すきっかけを作ること
- 見込み客に拒絶された場合の質問を考えておくこと。交渉の準備をすること
- クローズするには、「お分かり頂けたと思いますが、いかがでしょう?」という究極の質問をすること
この要約書から学べること
- 商談プロセスを明確にし、進める方法
- 取引の成立に導く賢い質問の仕方
- 売り込み電話、信頼関係の確立、情報収集およびプレゼンの時にするべき質問
- 失敗、交渉、クロージングに対する準備の仕方
本書の推薦コメント
商談の専門家のスティーブン・シフマンは、商談とはプロセスであり、見込み客とは、あなたとそのプロセスを進めたいと思っている人であると教えています。質問はどれも、見込み客は購入を決める前にその取引の「意味を理解する」必要があるということを前提としたものです。その質問にはシフマン曰く最も重要な質問である「お分かり頂けたと思うのですが、いかがでしょう?」といったクロージングのための質問が含まれます。
よって、質問はすべて、見込み客が取引の筋を理解しやすいよう、道しるべとしての役割を果たしています。質問は6つのセクションに分かれており、顧客への接触から始まり、最初の顔合わせ、次の段階の計画、プレゼンの構成、反対への対処、そしてクローズに向けた交渉と続きます。本書には価値のある優れた知識が質問と一緒にちりばめられております。会社でセールスの立場にある方々に是非、お勧めします。
ビジネスとは、自らの商品やサービスを顧客に提供して利益を得て、同時に提供したもので顧客の満足を促すことができなければなりません。そのための交渉が「商談」です。「商談」無くしてビジネスは成り立たないわけです。それであれば、有利に商談を進めるのはどのように行ったらよいかということは誰にとっても興味があるでしょう。もちろん、そこには、当事者の話し方や商品やサービスへの知識も必要でしょう。
しかしそればかりではなく、顧客とのやり取りの中で対象となるものが、本当に顧客にとって必要で価値のあるものであることをしっかりと説明し、理解を得て、初めて顧客はそれを購入します。
セールストークについての書籍は数多く出ていますが、本著は、単なるセールストークのノウハウが語られている書籍ではありません。「商談」を各プロセス毎に分類して、それらの中で、「どういうことが行なわれる事によって商品購入までの経緯をたどるのかということが詳しく分析されています。また、顧客とはどういう存在であり、どんな人がいるのか? それによっても購入プロセスは変化します。
そういったことが細かく説明されているために、単なるノウハウ本という観点よりも、「商談」を分析しつつどのような方向で行うことがベストなのかを解明している、いわば「商談を科学する」と言えるような展開をしています。
そういった客観的な立場での商談を考察することで、あらゆる業種に応用可能な知識として使用できるとても価値あるものだと思います。
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