皆が納得する、職場での衝突を解決するための8段階のアプローチとは:海外ベストセラーに学ぶ、もう1つのビジネス視点(1/3 ページ)
仕事での衝突は「破壊的」にも「建設的」にもなりえる。建設的な衝突は革新や刺激のある環境を生み出すことができる。一方で、破壊的な衝突は従業員から仕事への集中力を奪い、目標を遠ざけてしまう。
この記事は、洋書配信サービス「エグゼクティブブックサマリー」から記事提供を受け、抜粋を掲載したものです。サービスを運営するストラテジィエレメントのコンサルタント、鬼塚俊宏氏が中心となり、独自の視点で解説します。
3分で分かる「職場での衝突を解決する方法」の要点
- 仕事での衝突は「破壊的」にも「建設的」にもなりえる
- 建設的な衝突は革新や刺激のある環境を生み出すことができる。一方で、破壊的な衝突は従業員から仕事への集中力を奪い、目標を遠ざけてしまう
- 十分に計画されていない仕事や衝突に対処できない管理職者、そして攻撃的な行動を支持するようなオフィスの文化は破壊的な衝突を増長させる
- 職場の不調和を煽る「一匹狼」や「知ったかぶり屋」などと呼ばれる従業員に注意すること
- 衝突の解決を促すためには、協同的な管理意思決定スタイルを取り入れること
- 「ワーキング・サイクル」システムを使い、8つのステップに従って衝突を解決すること
- 状況を評価し、交渉できることとできないことを決め、過去の経験から学んだことを思い出し、計画を立て、その効果を検証、修正し、実行すること
- 一般的な問題解決スタイルには「攻撃型、直面型、問題解決型、妥協型、撤退型」があり、問題解決型が最も効果的である
- 従業員同士の問題を反射的に解決しようとしないこと。仲裁に入り、最終決断を下すこと。段階的なアプローチを使って解決策を見つけるよう、当事者たちに促すこと
この要約書から学べること
- 自分の問題解決スタイルを特定する方法とは?
- 8段階の問題解決メソッドである「ワーキング・サイクル」の実行方法
- 前向きな変化を促す方法
本書の推薦コメント
この書籍はどこの書店でも売っているような、単なる問題解決の書籍ではありません。本書の著者であり、組織コンサルタントのダイアンL・カッツは、職場の人間関係におけるさまざまな衝突についての対処法や考え方、また管理者はどのように問題に対応すべきか? など8段階のプロセスに分けられた「ワーキング・サークル」という画期的なテクニックを紹介しています。
本書にはこの方法を活用して、実際に解決された衝突の例がいくつも提供されており、このメソッドを容易に理解することができます。人間関係で悩んでいる方、今はそうでないけれど昔そうだった方、また管理者の方など、多くの皆さんに読んで頂きたい良書だと思います。
職場での人間関係の問題は、どこの会社に行っても必ず存在するものです。そもそも自分とは合わない性格の人、自分勝手なことばかりを主張する人、自分に合わない人は排除しようとする人、とにかく「十人十色」という言葉が表すように、それぞれの個性があります。
そもそも、職場というのは「自分が成長し評価される場所」であると言えます。だからこそ、その個性がぶつかり合うのです。人間社会において、人間関係をうまく構築し、問題を収束させる能力は非常に重要なものです。しかし、よくよく考えてみると、こういった能力をマスターする方法は誰も教えてはくれません。
最終的には、本人の性格や経験、努力だけが学ぶための材料となっているのが現状ではないでしょうか。そういった意味で、本書は非常に画期的です。職場での人間関係にお悩みの方、また、管理者の方には非常に役立つものです。
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