「幸せと成功」を同時に手にするPDCA思考で、仕事もプライベートも思い通りに!:ビジネス著者が語る、リーダーの仕事術(1/2 ページ)
「部下が思いどおり動いてくれない」といった仕事上の壁も、「思ったようにお金が 貯まらない」といったプライベートでの悩みも、PDCAで解決してみよう。PDCAは「人生にも使える」。
この記事は「経営者JP」の企画協力を受けております。
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「仕事もプライベートも、すべてを思い通りに」
そう言うと、それは「ムリだ」という人がいます。
「何かを犠牲にしなければ、仕事で成功することなどできない」
「家庭を大切にしたいのなら、出世は諦めなければならない」というのです。本当でしょうか?
端的に言えば、私はPDCAというシンプルな思考法をあらゆる場面で用いる ことで、仕事もプライベートもうまくいくと思っています。
「会社経営がうまくいかない」「部下が思いどおり動いてくれない」「優秀な人材を採用することができない、育てることができない」といった仕事上の壁も、「恋人ができない」「ダイエットがうまくいかない」「思ったようにお金が 貯まらない」といったプライベートでの悩みも、すべてひとつのPDCAという思考法の中で解決を試みるのです。そうすれば大概のことは解決できる、そう確信しています。
私が考えるこの「PDCAは人生のあらゆる場面で使うべきだ」という主張 は、つい先ごろ出版した『シンプル思考 人生の9割はPDCAでうまくいく』 にも書きましたが、もしかすると、その中に「目新しさ」はないかもしれませ ん。PDCAの考え方自体は、多くの書籍や ビジネスの現場で言われているこ とだからです。
大切なのは、PDCAが「人生にも使える」という視点を持つことだと思って います。
私がPDCA思考を勧める理由
どうしてPDCAなのでしょうか。それにはいくつか理由がありますが、その 最たるものは、「結果につながるサイクルであること」です。
PDCAは、サイクルという考え方がベースになっています。基本的にはゴー ルにたどり着くまで終わりになることがありません。つまり、「不可能はな い」ということです。
「計画を立て(PLAN)→それを実行し(DO)→できたものをチェッ(CHECK)→“なるほど!”と納得→何となく理解できた・達成 できた
これで終えてしまう人が、たくさんいます。何かを達成した気になって途中なのに止めてしまうわけです。こうした人は、また別のまったく新しい計画に着手していきます。これでは、いろいろなダイエット法に手を出して、結果として どれも不発に終わるようなものだといえます。
しかし、PDCA思考を使いこなせば、とどまることなく本当のゴールにたどり着くことができるのです。
PDCA思考をうまく回す3つのコツ
では、PDCA思考をするうえでのコツはどこにあるでしょうか。前掲書では、10の観点で説明していますが、今回は大きく3つにわけてご説明していきたいと思います。
PDCA思考のコツ1・「ミッションがあるか」
経営学の権威であるピーター・F・ドラッカーも、その重要性について説いて いますが、PDCA思考を行ううえで、絶対になくてはならないも のがミッ ション(価値・目的)です。
例えば「200万円を貯める」という目標があったとしましょう。すると、 人は「お金を貯める」ということだけにフォーカスしてしまいがちです。そのときに重要なのが、「なぜ200万円が必要なのか」を自分の人生のミッションと照らし合わせることです。
「子どもたちに囲まれた幸せな家庭を築きたい、そのためには結婚する必要があり、その資金として200万円が必要」といったふうに考えるべきだというこ とです。そうでなければ、PDCA思考で自分が本当にしたいこと、目指すところには近づけません。
PDCA思考で大切なのは、このようにミッションを明確にすることです。自 分が目指しているものの価値や目的がミッションとずれていれば、 PDCA思 考は成り立ちません。
目先のゴールではなく、自分たちが目指している最高のゴールに近づくためには、ミッションを意識することこそが大切なのです。
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