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» 2019年02月26日 11時55分 公開

宇宙へのノウハウ、お年寄りに 有人宇宙システムがリハビリ器具を開発 (1/2)

国際宇宙ステーション「きぼう」日本実験棟の運用や、宇宙飛行士訓練などのビジネスを展開している有人宇宙システムは、寝たきりの人や高齢者など筋力が低下した人のためのリハビリテーション器具「ぷるそら」を開発した。

[SankeiBiz]
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帰還後の飛行士回復対策を応用

介護関連の展示会で披露された「ぷるそら」(机上の前列中央)=東京都江東区

 国際宇宙ステーション「きぼう」日本実験棟の運用や、宇宙飛行士訓練などのビジネスを展開している有人宇宙システム(東京都千代田区)は、寝たきりの人や高齢者など筋力が低下した人のためのリハビリテーション器具「ぷるそら」を開発した。今夏にも、同社が培ってきたリハビリのノウハウをつぎ込んだ「身体機能回復プログラム(DVD)」と合わせて発売する。

ノウハウ高齢者に

 「元々は宇宙飛行士用のトレーニング器具を作ろうと、9年前から始めました」

 新製品の開発担当者、宇宙事業部主任の渡部靖之氏によると、人類が月や火星などの探査や基地を作る時代を迎えて、輸送コストを削減するために搭載設備の小型化が重要視されている。トレーニング器具も従来より小型・簡便な機器が求められることから、開発が始まった。しかし、ほぼ無重力状態となっている宇宙ステーション内でトレーニング効果を出すためには、数十キロ以上の高い負荷が必要で、小型化や負荷制御などのハードルを乗り越えることができなかった。

 約4年前に転機が訪れた。メンバー内で検討中に「開発のノウハウをお年寄りのリハビリに応用できるのでは」とひらめいた。宇宙飛行士はどの方向からも力が加わらずに次第に体力が弱ってしまい、地球に帰還するとリハビリが不可欠だ。器具を使って手足を動かしたり、バランス感覚を取り戻したりする。このノウハウを寝たきりで体力が衰えた方や高齢者などの低体力者のリハビリに生かせないか、と考えたのだ。

使いやすさこだわり

 新製品のコンセプトは「いかに簡単なものを作るか」だった。「装着感や使い心地、操作のしやすいものにしようと、介護施設などで何度もヒアリングした」(渡部氏)。さらに宇宙飛行士向けに開発してきた器具から高機能な要素を取り除き、リハビリ現場での使いやすさにこだわった。

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