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» 2019年04月17日 10時04分 公開

プログラミング教育、来年度から必須 「論理的な思考」とは (1/2)

コンピューターを指示通りに動かす体験から「論理的な思考」の習得を目指す。

[産経新聞]
産経新聞

 来年度から小学校で必修化されるプログラミング教育。コンピューターを指示通りに動かす体験から「論理的な思考」の習得を目指す。と、しばしばこう説明されるが、実際のところ何をやるのか、いまいちよく分からない。子供たちに身に付けさせようとしている力とは何か、中央大国際情報学部の岡嶋裕史教授に聞いた。(玉崎栄次)

相手に伝える話し方

中央大の岡嶋裕史教授

 −−論理的な思考とは

 簡単にいうと、「筋道を立てて話しましょう」ということ。例えば、料理中にキッチンを離れるとき、私たちは「お鍋を見ておいて」という。言外に「火加減を調節して」という要望などが含まれる。だが、幼児なら吹きこぼれても鍋をただ見続けるかもしれない。それは、大人と子供の経験値の違いから起こる。

 経験値の異なる他者、つまり言葉や文化、知的水準、世代が異なる人とコミュニケーションを円滑に行うには、“相手に伝わる”話し方が必要となる。吹きこぼれが起こる火加減や、そうさせないための対策などを分かりやすく伝えられなければならない。そのためには自分自身が問題点を理解するのが前提となる。

 この点を理解していなければ、コミュニケーションが破綻する。上司が部下に「契約を取ってこい」「俺の頃は自分で学んだ」などとやみくもに怒鳴るケースがあるが、社会が複雑化した現代の若者には通じず、生産性は上がらない。

 −−なぜプログラミングでなければならないのか

 コンピューターは人間のように気が利かない。気合も通じないし、忖度(そんたく)もしてくれない。的確な指示を与えなければ動かない。成功も失敗も目に見え、ゴールへと至る筋道が分かりやすいので、論理的な思考の訓練にぴったりだ。

 どんなに複雑な動きをするロボットのプログラムも、「ボタンを押すと1歩進む」などの単純なパーツに分解できる。その順番や、さまざまな条件に応じた分岐命令(「右に回ったとき、音を出す」など)を試行錯誤し、組み立てていくことで成立している。

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