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» 2019年07月01日 11時14分 公開

サントリー 再生ペット製造ライン、来春増設 CO2排出量25%削減

2018年夏に稼働した環境負荷低減と再生効率の向上を両立させる技術「FtoPダイレクトリサイクル技術」を採用した再生ペットボトルの製造ラインを、20年春に増設することを決めた。

[SankeiBiz]
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 サントリーホールディングス(HD)が、再生ペットボトルの使用比率を高めている。同社はこのほど、2018年夏に稼働した環境負荷低減と再生効率の向上を両立させる技術「FtoPダイレクトリサイクル技術」を採用した再生ペットボトルの製造ラインを、20年春に増設することを決めた。

協栄産業の工場「FtoPファクトリー」で稼働中の再生ペットボトル製造ライン(サントリーHD提供)

 再生ペットボトルの年間生産量は、現在比約2倍の約6億本に増やす計画だ。同社は30年までに、国内外で使用するペットボトルの素材をリサイクル素材と植物由来素材に100%切り替える方針を打ち出しており、製造ラインの増設はその一環となる。

 FtoP製造ラインは、回収したペットボトルの原料100%で製造するライン。合成樹脂のリサイクルを手掛ける協栄産業(栃木県小山市)と共同開発した。現在、協栄産業の工場「FtoPファクトリー」(茨城県笠間市)で500〜600ミリリットルの再生ペットボトルを年間3億本、サントリー食品インターナショナルの飲料容器向けに製造している。

 従来の再生ペットボトルはまず、使用済みペットボトルを粉砕・洗浄したフレークを、高温・真空下での処理により不純物を除去。これを溶解・濾過(ろか)した後、プリフォームと呼ばれるペットボトルの原型を作っていた。しかし、新たな生産設備を導入したFtoP製造ラインでは、不純物を除去したフレークから直接プリフォームを製造できるようになった。生産工程が省けたことで、二酸化炭素(CO2)排出量は従来比25%削減できるという。

 環境負荷低減効果は生産面だけではない。従来の製造方法は生産設備が2カ所に分かれていたため、素材を輸送する必要があった。しかし、FtoP製造では生産設備を1カ所に集約したため、輸送工程を省くことができる。輸送時のCO2排出量削減にもつながるという。

 現在、サントリーHDの国内ペットボトル商品での再生素材比率は18%にとどまる。再生素材比率を高めるため、FtoP製造ラインといった再生ペットボトル生産設備を増やす計画だ。

 サントリーHD傘下でFtoP製造ラインの立ち上げに携わったサントリーMONOZUKURIエキスパート(東京都港区)の高田宗彦・包材部チーフスペシャリストは「25年までに同比率を50%超に高める」と力を込めた。

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