滋賀県立総合病院(守山市)は今月から、手術支援ロボット「ダビンチ」を用いた腎がんと子宮がんの手術で保険診療を開始する。7月16日までに在籍する医師が10症例の経験を積み、条件を満たした。子宮がんのロボット支援手術の保険適用は滋賀県内で初めて。
ダビンチは米国企業が開発した医療ロボットで、内視鏡カメラや鉗子(かんし)、メスなどの手術器具を付けたアームを駆使して、医師が患者の体内を3次元画像で確認しながら、手術台から離れた場所で手術ができる。
一般的な内視鏡に比べて可動域が広く、操作性にも優れ、細かい患部の切除や縫合が可能。手ブレが補正され、神経や血管を傷つける可能性が低く傷口も最小限に抑えられ、患者の体への負担を軽減できるメリットがあるとされている。
新たに保険適用される子宮がんは消化器など他のがんに比べて患者の年齢層が低く、仕事を抱えた現役世代の患者が多いのが特徴。身体への負担の少ないロボット支援手術の普及によって職場への復帰を早められることが期待されており、同病院は「多くの人にロボット支援手術のメリットを知ってもらい、選択肢に加えてほしい」としている。
同病院では今年5月に、最新型の「ダビンチXi」を導入し、前立腺がん手術などの保険診療の届け出も行った。滋賀県内では同病院のほか、大津市民病院(大津市)や済生会滋賀県病院(栗東市)など5病院もダビンチを導入しており、保険適用の範囲を広げようと、治療費の一部を補助するなどして症例を積んでいる。
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