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» 2019年10月02日 10時13分 公開

米国、IT駆使でメダル量産狙う 東京五輪

56年ぶりの自国開催で盛り上がる日本が金メダル「30個」を目指す中、五輪大国の米国はITを駆使してメダル量産を狙っている。

[産経新聞]
産経新聞

 2020年東京五輪開幕まで300日を切った。56年ぶりの自国開催で盛り上がる日本が金メダル「30個」を目指す中、五輪大国の米国はITを駆使してメダル量産を狙っている。

 「(五輪は)ミリ秒の違いで金メダルを獲得するか、メダルなしかに分かれる世界。テクノロジーを活用すると、この熾烈(しれつ)な競争で優位に立てる」。米政府の資金援助を受けない米オリンピック・パラリンピック委員会(USOPC)が13年、メダル量産に向け、シリコンバレーの投資家らとIT戦略に特化して立ち上げたファンド共同創設者の一人、マーク・スティーブンス氏はこう強調する。

 同ファンドはこれまで約1300万ドル(約14億円)の資金を調達。人工知能(AI)技術などを活用した最先端のプログラムを構築している。

 USOPCが力を注ぐのは、選手の心肺機能や筋肉など健康状態にかかわるデータを蓄積してAI技術を活用し、五輪本番で最大限の力を発揮できる環境を整えることだ。

 USOPC夏季五輪パフォーマンス部門のフィンバー・カーワン副本部長は「高湿度で酷暑の東京五輪に向けては、睡眠、移動、練習量の3分野を適切に管理することが極めて重要だ」と話す。

 選手の睡眠モニタリング調査などを行い、最適な睡眠の取り方や練習量について日常的に的確に指導。大会直前には、時差や東京への移動による疲労を回復させるため、健康状態の蓄積データを活用し、移動スケジュールや細かい練習量などを組み立てていくという。

 データ分析を活用した取り組みは16年リオデジャネイロ五輪でも実施された。米競泳チームは00年シドニー五輪以来最多となる33個のメダルを獲得。「データを活用した睡眠、練習量などの最終調整がうまくいった」(カーワン氏)好例だ。

 一方、米西部コロラドスプリングズの五輪トレーニングセンターでは、特定の気候や湿度に調整できる施設を完備しており、東京五輪での猛暑対策も進めている。

 スティーブンス氏は「選手の状態をいかにピークに持ってこられるかが鍵だ。データを蓄積すればするほど、分析が深まる。データ活用により、東京五輪では過去の大会より大きな結果を出せるだろう」と自信をみせた。(上塚真由)

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