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» 2019年10月03日 10時20分 公開

防げ「2025年の崖」 企業の情報システム刷新に指針 情報処理促進法改正案が判明

企業の情報処理システム刷新のあり方を示す指針を作ることなどが柱。

[産経新聞]
産経新聞

 政府が業務デジタル化などによる企業の経営改革を促す「情報処理の促進に関する法律」改正案の内容が2日、判明した。企業の情報処理システム刷新のあり方を示す指針を作ることなどが柱。海外と比べシステムが“陳腐化”している日本企業は、令和7年以降、古いシステムに関わる経済損失が年最大12兆円まで膨らむ「2025年の崖」が指摘され、政府は改正案で状況を打破し、経済の競争力を強めたい考えだ。

 改正案は4日召集の臨時国会に提出する。情報処理システムを「企業経営において戦略的に利用する」ための運用・管理のあり方について、指針(「デジタルガバナンス・コード」)を設けることが柱となる。

 加えて、指針に沿った優良な取り組みを進める企業を評価する認定制度「DX(デジタルトランスフォーメーション)格付(仮称)」を始める。認定は企業の申請に基づいて行い、2年ごとに更新を受けなければ効力を失う。高い認定を受けた企業では投資を呼び込む効果が期待できる。

 こうした制度を設ける背景には「2025年の崖」を打破しなければならないという危機感がある。

 多くの日本企業では老朽化システムの放置や、事業部門ごとのシステム構成などにより、データ活用が非効率になっている。約4割の企業で、古いシステムの維持・管理コストがIT予算の9割を超えているとの調査もあり、「GAFA(ガーファ)」など米IT大手のような新ビジネスモデルの創出にお金が回らない現状がある。サイバー攻撃やデータ流出などのリスクの拡大も予想され、経済産業省の試算では25年以降、1年あたりの経済的な悪影響(経済損失)は10兆円を超す見通しだ。

 このほか改正案では、組織を超え共通で使える技術仕様の設計や専門人材の育成などを、独立行政法人「情報処理推進機構」(IPA)に担わせるとした。IPAには政府調達で使うクラウドサービスの安全性も評価させる。また、サイバーセキュリティー分野の国家資格「情報処理安全確保支援士」について、能力の維持・向上のため、登録に更新手続きを導入する。

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