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» 2019年11月01日 10時53分 公開

ヤフー、データ活用本格化 課題は個人情報管理 法人向けサービス開始

利用企業は新商品を開発する際の需要予測や生産、物流の効率化などに役立てることができる。

[産経新聞]
産経新聞

 ヤフーは31日、検索結果などから得たビッグデータを企業や自治体の業務改善につなげる法人向けサービスを開始したと発表した。ヤフーの検索結果や電子商取引(EC)の消費動向、地図アプリの位置情報や会員の性別、年齢などを匿名化し、統計情報として提供する。利用企業は新商品を開発する際の需要予測や生産、物流の効率化などに役立てることができる。

法人向けのデータ活用ビジネスの開始を発表するヤフーの川辺健太量社長=31日、東京都港区

 利用企業向けの専用サイトで、調べたいキーワードを入力すると、年齢や性別、地域ごとに一緒に検索された話題などが表示される。消費者の興味関心が時系列で可視化され、需要が高まる時期や場所が予測できるようになることで、商品開発や在庫管理、まちづくりや出店計画が最適化につながる。

 利用料は月10万円からで、より詳細なデータ分析を行うコンサルティングサービスも合わせて始めた。今後は、天気情報など、ヤフーのサービスから得られたデータの活用を進め、機能を拡充していく。

 三越伊勢丹との実証実験では、女性向けにスカートの新商品を共同開発。ビッグデータを機能やデザインに生かした結果、発売初週の売り上げがこれまで最も売れたスカートの2.6倍になったという。ヤフーの川辺健太郎社長は「(広告、EC、金融と並ぶ)第4の柱にしたい」と意気込む。

 今回のサービスでは匿名化した統計情報を用いることで個人情報の漏洩リスクを抑える。川辺社長は「データの力を解き放つことでさまざまなチャンスがあるが、世界中でデータ活用と保護のバランスが問われている」と情報の管理に万全を期す姿勢を強調した。

 ただ、さまざまな要因を統計的な手法で複合に分析するビッグデータ分析では売り上げ増加に直結する因果関係を明らかにするのは難しい。ビジネスを多様化させ、データ活用の効果をより明確にできるかが事業拡大のカギを握りそうだ。

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