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» 2020年03月23日 10時48分 公開

「改竄できない」スマホ決済 ネパール、日本のベンチャーに白羽の矢 (1/3)

なぜ、日本の一ベンチャー企業が海外の国家プロジェクトにかかわれたのか−。

[産経新聞]
産経新聞

 世界最高峰のエベレスト(8848メートル)などヒマラヤ山脈で有名な山岳国ネパールが、国を挙げてキャッシュレス決済の普及に乗り出した。そのプロジェクトに、金融とITの融合「フィンテック」を手掛ける日本のベンチャー企業が主体的に手を貸していることはほとんど知られていない。なぜ、日本の一ベンチャー企業が海外の国家プロジェクトにかかわれたのか−。

ブロックチェーンとEXCの違い

脱最貧国

 ネパールは人口1人当たりの国内総生産(GDP)が1034ドル(約11万円、2018年)で、国際通貨基金(IMF)加盟189カ国・地域の中で166位と最貧国の一つだ。

 国内に約170の金融機関があるが、強盗事件が多いことやヒマラヤ山脈を抱えて国土の高低差が大きいことから、防犯体制や現金輸送などに多額のコストがかかるATM(現金自動預払機)の普及は進んでおらず、国民の約4割は銀行口座を持っていない。

 金融インフラが未発達なため観光業、農業を除く国内産業は育っておらず、最貧国から抜け出せない。その一方、携帯電話の普及率は100%を超え、「1人1台以上」ある。全人口約2800万人の6割はインターネットを利用する。

 産業発展と生活水準向上の必要性を痛感していたネパール政府は、ここに目を付けた。ネパール政府・中央銀行が19年、スマートフォン決済を柱とする新しい金融インフラの構築に力を貸してほしいと声を掛けたのは、日本のフィンテックベンチャーであるGVE(東京都中央区)だった。

著名投資家

 ネパールの未来を占う国家プロジェクトの“設計者”として、なぜ、グローバル企業ではなく、日本のベンチャー企業に白羽の矢が立ったのか。

 実は、同社の房広治代表(60)は、欧米など主要金融市場で名をとどろかせた知る人ぞ知る著名投資家だ。

 房氏は英オックスフォード大留学中に投資銀行に就職。日本人初のM&A(企業の合併・買収)アドバイザーとして活躍したほか、欧大手投資銀行の日本法人代表も務めた金融マンだ。

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