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» 2020年03月25日 10時03分 公開

業界トップが連携「GAFAに対抗」 トヨタとNTT

ITの世界では、ビジネスモデルを作り上げた“勝者”が圧倒的に優位とされる。特にあらゆる機器がつながるモノのインターネットなど次世代ITサービスでは、既存企業が持つ顧客基盤や技術の集積は欠かせない。

[産経新聞]
産経新聞

 トヨタ自動車とNTTは24日、街全体をITでつなぐ次世代都市「スマートシティー」分野での長期協業を目的に、資本業務提携で合意したと発表した。両社が資本提携に踏み切ったのは、国内有数の大企業ですら単独で勝ち抜くのが難しい現状があるからだ。ITの世界では、ビジネスモデルを作り上げた“勝者”が圧倒的に優位とされる。特にあらゆる機器がつながるモノのインターネット(IoT)など次世代ITサービスでは、既存企業が持つ顧客基盤や技術の集積は欠かせない。今後も業界の壁を越えた大企業同士の連携が加速しそうだ。(高木克聡、今村義丈)

 「今回の提携はある種、必然だった」

 トヨタの豊田章男社長は24日の記者会見でこう言い切った。豊田氏は今年1月、米ラスベガスでスマートシティーの構想について大々的に発表した直後、NTTに提携を打診。2月にNTTの澤田純社長と面会し、スピード合意にこぎつけたという。

 スマートシティーには、自動運転やIoTといった第5世代(5G)移動通信システムで期待されている新サービスが凝縮されている。世界では、米グーグルをはじめ、「GAFA(ガーファ)」と呼ばれる巨大IT企業が乗り出している分野だ。中国でも顔認証による住民監視、自動運転車やドローンによる物流など都市のIT化が急速に進む。

 トヨタがスマートシティーの実現を強く打ち出すのも、IoTの世界では自動車も「社会の構成要素になり、果たす役割が変わる」(豊田氏)とされるからだ。世界有数の企業であるトヨタも車の製造・販売だけでなく、移動などのサービス面をまるごと提供する「モビリティー(乗り物)カンパニー」へ変革しなければ、世界競争を勝ち残れないという危機感がある。

 NTTは米ラスベガスや札幌市でスマートシティー事業を商用化。群衆監視による消防や警察の支援のほか、渋滞緩和や観光振興にもつなげており、国内外で約70事例を進めている。スマートシティーという目指す方向性が合致した結果の提携といえる。

 ただ、提携はこの2社にはとどまらないとみられる。スマートシティーは車だけでなく、エネルギーや住宅、医療などさまざまなモノがつながる世界だ。豊田氏も「さらなる仲間を求めていくことになる。多くの仲間と未来をもっと良くしたい」と語る。澤田氏も「GAFA対抗という意識はある」と強気だ。“日の丸連合”が世界に打って出る。

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