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» 2020年05月20日 07時39分 公開

「おうちでZOO!」動画で魅力発信 茨城・日立市かみね動物園の中本旅人さん

茨城県の日立市かみね動物園(生江信孝園長)は、平成23年の東日本大震災では施設の一部やライフラインが被害を受けながら、何とか10日間で再開にこぎつけた。だが、今回の新型コロナウイルス感染拡大を受けた休園は4月15日以来、すでに1カ月以上に及んでいる。

[産経新聞]
産経新聞

 茨城県の日立市かみね動物園(生江信孝園長)は、平成23年の東日本大震災では施設の一部やライフラインが被害を受けながら、何とか10日間で再開にこぎつけた。だが、今回の新型コロナウイルス感染拡大を受けた休園は4月15日以来、すでに1カ月以上に及んでいる。

アフリカ原産・ケヅメリクガメの動画を撮影する中本旅人さん=13日、日立市宮田町

 「この休園期間中、自分たちに何ができるだろうか」。スタッフが話し合い、出した結論は、動物たちが元気に過ごしている様子などを動画で一般向けに配信することだった。

 「もともと来園者が園内でQRコードをスマホで読み取れば、普段見られない動物の姿を動画で見てもらえる計画をしていた。広報チームも動画の配信に力を入れていたので意見が合致した」。動画作りを手掛けた一人で飼育員の中本旅人さん(33)は振り返る。

 家にいながら、動物園の様子が楽しめる動画のタイトルは「おうちでZOO!」。ぐっすり寝ているポニーにそっとカメラで近づいてあどけない表情をとらえたり、きれいに羽を広げたクジャクにあえて背後から迫り、かわいいお尻などを撮影した映像が好調に再生回数を伸ばした。

 アジアゾウが、エサとして与えられた竹の葉を長い鼻で器用にちぎり、さらに硬い節を足で踏みつぶし、豪快に割いて食べるシーンも評判を呼んだ。

 4月19日(飼育の日)の企画としては、動物園の飼育員の仕事にスポットを当てた動画も配信。ツキノワグマを朝、寝室から外の展示場へ慎重に送り出す様子や、たくさんのチンパンジーへ公平におやつの草を与えようとする飼育員の悪戦苦闘ぶりも紹介した。

 動画一本の長さは3〜4分だが、スタッフは動物の世話や施設の管理といった本業もこなしながら映像の編集やテロップ(説明文)を付ける作業を手掛け、完成には数日かかった。苦労も多かったが、視聴した市民からは「(動画で)娘が元気になった」「自由に出歩けるようになったら、孫を連れて行きたい」といった反響がツイッターなどを通じて寄せられた。

 「普段、来園したお客さんに動物の前で1分間立ち止まってもらうのは本当に難しい。今回の動画をじっくり見て、新たな発見をしてもらえれば」と中本さんは期待。「それでも本物(生の動物)に勝るものはない。お客さんに久しぶりに来てもらい、『やっぱり動物園っていいな』と思ってもらえれば何より」と一日も早いコロナ禍の収束を心待ちにする。(三浦馨)


 ■なかもと・たびと 昭和61年、東京生まれ。小さいころ動物好きだった夢をあきらめきれず、文系の大学を卒業後、専門学校で動物の飼育など学び、東日本大震災直後に日立市かみね動物園へ入った。これまでシカやゾウ、カピバラや爬虫類(はちゅうるい)の飼育を担当。趣味も動物園巡りと徹底している。

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