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» 2020年08月14日 07時37分 公開

在宅勤務にも食事補助 コロナで変わる企業の福利厚生

社員食堂や食事券、弁当といった出社を前提とした食事補助制度から、自宅や出先などでも使えるサービスに注目が集まっている。

[産経新聞]
産経新聞

 新型コロナウイルスの影響で、出社しないテレワーク、リモートワークなどが浸透し、緊急事態宣言の解除後も継続する企業も増えてきた。これに伴い、手当や福利厚生の在り方なども見直され始めている。なかでも社員食堂や食事券、弁当といった出社を前提とした食事補助制度から、自宅や出先などでも使えるサービスに注目が集まっている。(大渡美咲)

「チケットレストラン」が提供するICカード型の食事補助サービス

いつでもどこでも

 「新しい働き方が広がる中で、福利厚生を改めて見直したときに、いつでもどこでも使える食事補助に対する着目度はここ1カ月くらいで上がってきた」

 そう話すのは、食事補助サービス「チケットレストラン」を提供するエデンレッドジャパンだ。チケットレストランは、全国の飲食店やコンビニで利用できるため、在宅勤務でも食事補助制度を使えるのが利点だ。ICカード型だと毎月決まった金額がチャージされるため、出社する必要もない。

 コロナ禍以降、同社にはサービスについての問い合わせが増えているといい、「全国にあるコンビニや飲食店などと契約しているので、オフィスにいてもリモートで自宅で働いていてもどこでも食事補助を使うことができる」とする。

社食からICカードへ

 「新型コロナの影響で6割以上は在宅勤務になり、緊急事態宣言が終わっても続いている。今後もリモートワークは増えると思う」

 こう話すのは、システムエンジニアを企業に派遣する「エージェントグロー」の河井智也社長だ。同社はチケットレストランを導入しており、新型コロナ前にICカード型に切り替えた。

 河井社長は「社員を派遣する業態だと社員食堂が作れないので、チケットレストランは非常に助かる。コロナ禍以降は、旅費交通費が少なくなり、今後、福利厚生や手当は出社前提のものは取り入れないと思う」と話す。

 エデンレッドジャパン代表取締役のマリック・ルマーヌ氏は「日本の食事補助は欧州に比べて圧倒的に低い。経済的なサポートがあれば、在宅でも体にいいものを食べることができ、飲食店へのサポートにもなる」とする。

フランスは日本の3倍

 日本の食事補助制度とはどんなものなのか。

 食事補助は企業の判断で導入する「法定外福利厚生」に分類される。導入が義務付けられている健康保険や介護保険などの「法定福利厚生」とは異なる。企業の補助額は月に3500円以内で従業員が同額以上を負担する場合は非課税対象となるメリットがある。

 だが、合計すると1カ月7千円。20日分使った場合は1日当たり350円で、1食当たりとしてはかなり低い金額となる。食事補助の非課税枠が昭和59年以降、据え置かれているため、物価の上昇や消費税の導入後の、現在の物価にそぐわない状況になっている。

 ルマーヌ氏はフランスの食事補助は日本の3倍だとした上で、「いい食事をとることを啓蒙(けいもう)している企業はたくさんあるが、体にいいものを食べようとすると、値段が高くなる。食事は非常に大事。食事補助のサポートが今後もっと充実してほしい」と話した。

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