ソフトバンクとトヨタ自動車が共同出資する「モネ・テクノロジーズ」(東京)は27日、車内を机などが配置自由な個室空間とし、多様なサービスに活用できる改造大型ワンボックス車両「マルチタスク車両」の法人向け受注を始めたと発表した。同社初の販売車両。あらゆるサービスとモビリティー(乗り物)を組み合わせた「MaaS(マース)」開発の一環で、1台で移動窓口やオフィスなど多様な用途に対応できるようにする。
車両はトヨタの10人乗りワンボックス「ハイエースグランドキャビン」がベース。運転席は通常だが後席部分に、座席の代わりに専用の椅子やテーブルなどをはめ込める金属レール(長さ3メートル、幅12センチの)を敷き詰め、自由に配置できるようにした。照明も部屋並みの明るさにしたり、モニターやコンセントなどを設置可能にしたりし、居住性を高めた。
これにより、例えば、自治体では、朝と夕はコミュニティーバス、日中は地元産品の移動販売や移動役所など、1台を多用途に使える。車両は902万円からだが、既存車の改造も受け付けるという。年度内に100台の販売を目指す。
モネ・テクノロジーズの柴尾嘉秀副社長は「新型コロナウイルス禍で移動サービスの需要も高まるなか、人を運ぶだけでなく多様なサービスが提供できる受け皿を作った。いずれは自動運転であらゆるサービスがやってくる将来につなげていきたい」と話した。
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