国内最大級の家電・IT見本市「CEATEC(シーテック)2020」が20日、開幕する。これまで千葉市の幕張メッセで開催してきたが、21回目の今回は新型コロナウイルスの感染拡大を受けて初のオンライン開催に踏み切る。国内屈指の大規模展示会のオンライン開催は、「ウィズコロナ」時代のイベントの在り方を探る試金石となりそうだ。
来場者は入場登録を済ませてから展示会場の専用ウェブサイトにログインし、各社の製品や技術を閲覧する。入場登録、閲覧ともに無料。チャット機能で説明員に質問できるなど、オンラインならではの機能も取り入れた。
人工知能(AI)などの最新技術に加え、「ニューノーマル社会と共に歩む」をスローガンに、新生活様式を快適に過ごすための製品も紹介する。会期は23日までだが、展示内容は12月末まで閲覧できる。
昨年は787社・団体が出展。今年は356社・団体に減るが、複数企業による展示がなくなり、申し込みベースで集計しているためで、実際は同程度という。オンライン化で出展準備の負担が減るなどした結果、全出展者に占める新規出展者の割合は昨年の39%から46%に増加。海外からも71社・団体が出展する。19日にはサイトが報道陣に先行公開された。
オンライン開催は、来場者にとっても会場に足を運ぶ必要がなく、時間的な制約が少ないため、海外を含む集客向上が期待できる。シーテックの来場者数は平成19年の約20万5800人が最多だが、運営に当たる実施協議会の鹿野清エグゼクティブプロデューサーは19日の記者会見で「オンラインの特性を生かし、最多の来場者数を目指す」と抱負を述べた。
一方、リアルでの開催には製品に触れられる利点もある。このため来年以降は「リアルとオンラインをドッキングしたハイブリッド開催」(鹿野氏)を基本とする方針だ。
展示会のオンライン開催は国内外で広がっている。来年1月に米国で開催される世界最大のデジタル技術見本市「コンシューマー・エレクトロニクス・ショー(CES)」も完全オンラインで開催される予定だ。
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