回転ずしチェーン大手、くら寿司の田中邦彦社長は16日、産経新聞のインタビューで店舗スタッフの省人化を進めると明らかにし、「最終的に(店舗スタッフを)2割くらいは削減できる」と述べた。来年末までに国内全店舗で計画している、自動受付案内機やセルフレジなどによって入店から会計まで店員を介さず利用できる完全非接触サービスと合わせて、段階的に進める。(聞き手 田村慶子)
厨房を除くスタッフが1店舗当たり混雑時に最大で7人いるが完全非接触型店舗なら「4人程度で運営できる」。閑散時は通常3〜4人で、同様に2人まで減らせるとみる。チェーン全体でも店舗スタッフを約2割減らせるとみている。
空いたスタッフを他の仕事に充てることも検討する。例えばセルフレジで客が精算する間に使用後の食卓を片づけて客の待ち時間を減らし回転率を上げるなどの取り組みを、一部の店舗で進めているという。
完全非接触型店舗では、来店した客の案内や食事した皿の枚数確認などスタッフの作業を省くことができる。同社は11月、この仕組みを導入した東京都豊島区の店舗を皮切りに、来年末までに70億円を投じ、新規出店も合わせ全約500店を完全非接触型にする計画だ。
田中社長は「先進国では人件費が高騰するのは自明の理。少子化で働き手も少なくなる。いいものを安く売るには(作業を単純化し、省力化する)システムが必要」と説明した。
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