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» 2021年04月13日 07時59分 公開

化粧品ボトルとしても注目 高品質リサイクルプラ加工への挑戦  (1/2 ページ)

プラスチック製品による海洋汚染が世界的な課題となり、プラスチックごみ削減に向けた、官民あげた取り組みが進む。プラスチック容器を製造するメーカーの間でも、高品質で環境に配慮した商品の開発競争が激しくなっている。

[産経新聞]
産経新聞

 プラスチック製品による海洋汚染が世界的な課題となり、プラスチックごみ削減に向けた、官民あげた取り組みが進む。プラスチック容器を製造するメーカーの間でも、高品質で環境に配慮した商品の開発競争が激しくなっている。供給先である化粧品メーカーなども、積極的にリサイクル製品を扱うケースが増えているからだ。現場では、技術革新のための試行錯誤が続いている。(桑島浩任)

ニーズ高まるリサイクルプラスチック

 創業64年になるプラスチック容器の老舗企業、奈良市の第一化工の工場では、機械が所狭しと並び、さまざまな大きさや形の容器を作り出していた。ほこりひとつない空間で、従業員が出来上がった容器を黙々と点検している。

 同社は毎月約200トンの原料を使い、飲料や調味料、化粧品といった私たちが日常的に手にしている容器を製造している。

 「2年ほど前から、業界ではリサイクルした原料や、植物由来の特殊なバイオマス素材を使った容器のニーズが高まっている」と専務取締役の小西淳文さんは話す。

 ただ、リサイクルやバイオマス素材を使った容器の開発は、品質やコストがかかるといった問題に加え、技術的な難しさがある。プラスチック容器に求められるのは、内容物に影響を与えず保存できる品質と、美しい外観だ。これまでは「リサイクル品だと、容器が黄色みがかるなどの問題があり、特に化粧品容器に使われることは基本的になかった」と指摘する。

プラスチック容器の製造工場=奈良市の第一化工

 実際、一般社団法人プラスチック循環利用協会によると、令和元年の廃プラスチック排出量850万トンのうち、国内で再利用されたのはわずか100万トン程度と推定される。その多くは、土木建築資材や荷物を載せるパレットといったもので保存容器ほどの精度は求められない製品が多くを占めている。

2カ月かけて開発

 しかし、これまでは容器の透明度などにこだわってきた化粧品業界も、環境への配慮にかじを切りつつある。こうした流れを受け、第一化工もリサイクル容器の製造への挑戦を決めた。

 その道は容易ではなかった。リサイクル原料を使う場合、同社が得意な「ブロー成形」と呼ばれるプラスチック加工技術に大きな影響がでるからだ。

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