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» 2021年06月14日 08時46分 公開

MGM買収で娯楽にまつわる総アマゾン化が始まる(1/3 ページ)

米ネット通販大手アマゾン・ドット・コムが5月26日、「007」シリーズなどの製作で知られる米ハリウッドの老舗映画会社「メトロ・ゴールドウィン・メイヤー(MGM)」を84億5000万ドル(約9200億円)で買収すると発表しました(同日付米CNN電子版など)。

[産経新聞]
産経新聞

 さて、今週ご紹介するのは、エンターテインメントの王道、米ハリウッドのお話です。米ネット通販大手アマゾン・ドット・コムが5月26日、「007」シリーズなどの製作で知られる米ハリウッドの老舗映画会社「メトロ・ゴールドウィン・メイヤー(MGM)」を84億5000万ドル(約9200億円)で買収すると発表しました(同日付米CNN電子版など)。

 米アマゾンでは2006年の米国を皮切りに、有料会員向けの動画配信サービス「プライム・ビデオ」を各国で展開。今回の買収は、MGMが保有する膨大な映画などの権利を手中に収め、米ネットフリックスといった同業他社との競争に勝ち抜くのが目的といわれていますが、実は、そんな単純な話ではないのです。

 米アマゾンでは10年にテレビ番組や映画の製作・配信を手掛ける「アマゾン・スタジオ」を設立。ここが配信した映画「マンチェスター・バイ・ザ・シー」が17年の米アカデミー賞で作品賞の候補になるなど、既にハリウッドの大手映画会社を脅かす存在と化しているのです。そんなわけで、今回の買収劇が示す本当の意味についてご説明いたします。

ハリウッドで最も変化を嫌った老舗

 今回の買収劇ですが、MGMの歴史をたどれば違った側面が見えてきます。なぜか。5月26日付の米CNNビジネス(電子版)は、米カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)の演劇・映画・テレビ学部のジョナサン・クンツ教授のこんな意見を紹介しています。

 「ハリウッドの映画ビジネスにおける過去100年の全サイクルを経験したMGMは、ハリウッドの物語そのものである。多くの意味で、MGMは古典的なハリウッドの映画会社の考え方の象徴で、その考え方がビジネス戦略として成立しなくなった後も、それを維持しようとした」

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