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» 2021年06月16日 08時38分 公開

アジアに熱視線 海外売上比率50%目標に自信も TOTO社長

令和12年度までの経営計画で2年度の2倍となる「海外売上高比率50%以上」とする目標を掲げるが、「決して到達できない目標ではない」と自信をのぞかせた。

[産経新聞]
産経新聞

 TOTOの清田徳明社長は15日、北九州市の本社で産経新聞のインタビューに応じ、海外での売り上げ拡大に向けインド、ベトナムなどアジア市場での製品普及に力を入れていく考えを示した。同社は、令和12年度までの経営計画で2年度の2倍となる「海外売上高比率50%以上」とする目標を掲げるが、「決して到達できない目標ではない」と自信をのぞかせた。詳細は次の通り。

インタビューに応じるTOTOの清田徳明社長=北九州市

――12年度までの長期の経営計画を策定した狙いは

 「これまでは3カ年、5カ年計画で進めてきたが、いろいろな環境変化が起これば、緻密に組み立てた計画の前提が吹き飛ぶ。例えば新型コロナウイルスの感染拡大、毎年のように襲う自然災害などこれまでは想定できなかった。緻密な計画よりも、10年という長期の戦略を立て、目標に向かって単年度ごとに変化に対応していくという考えだ」

――計画では全体に占める海外売上高比率を2年度の25%から12年度には50%以上にすることを目標に据えた

 「国内以上に海外はまだまだ成長する市場がたくさんある。中国、アジア、米州、欧州の各市場でそれぞれ年平均二桁以上、売り上げが伸びれば楽に到達できるラインで、それは可能だと思っている。主力の中国や米国のほか、これからはアジアだ。特にインド、ベトナムには魅力があり、期待できる」

 「海外では現地メーカーができることは現地メーカーがやればいい。例えば節水便器の技術など現地メーカーにはできないところにわれわれの存在価値があると思っている。その結果として海外ではTOTO製品は高級ブランドのような位置づけになっている。現地メーカーが追い付いてきても、われわれはその先を行くだけだ」

――縮小傾向にある国内市場の戦略は

「リモデル(リフォーム)したいと思ってもらえる製品を提供していくことで、国内でも成長していけると思っている。新型コロナの影響もあって消費者の衛生的なものや清潔さへの感度は高まっている。われわれは100年以上、衛生や清潔を生業としてきた。今、自動開閉の便器やタッチレスの水栓など非接触の製品の引き合いが増えてきている。リモデルは付加価値を認めてもらいやすい市場なので、創意工夫で期待以上の価値を提供していきたい」

――12年度のグループ全体の売り上げ規模は9千億円以上(2年度は5778億円)を目指す

 「これも随分ポジティブな目標のように受け取られているが、9千億円の達成年度が早まっても遅くなっても構わないと思っている。大事なのは、そこを目指してみんなでやっていくという意志だ。象徴的な数字として掲げたが、さらに成長していくための通過点だと思っている」

――環境への取り組みも計画の大きな柱になっている

 「環境課題を解決していくことによってわれわれの経済成長も成し遂げられる。カーボンニュートラル(脱炭素)に関しては、環境に配慮した『サスティナブル商品』の構成比を2年度の69%から12年度には78%にまで高めることで二酸化炭素削減に貢献していく。節水の面でも15年、20年前の便器を、今の製品に置き換えてもらえれば、少なくとも水量は半分以下になる。それだけで環境貢献になる。消費者にとっては結果として水道代、電気代が安くなる。環境というテーマはわれわれの事業と非常に親和性が高いと思っている」(小沢慶太)


【清田徳明(きよた・のりあき)】 昭和36年10月、北九州市出身。長崎大を卒業後、59年にTOTO入社。ウォシュレット生産本部長、常務、専務などを経て平成28年4月から副社長。令和2年4月に社長就任。

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