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» 2021年08月03日 08時03分 公開

「燃える氷」回収技術が一歩前進 新潟・上越沖で調査(1/2 ページ)

国産の次世代資源として注目されているメタンハイドレート。新潟大学などと回収技術開発を進めているシンクタンク、独立総合研究所が7月上旬、多くのメタンハイドレートが存在するとされる新潟県上越市沖の海底などを調査したところ、新たな知見が得られたという。

[産経新聞]
産経新聞

 国産の次世代資源として注目されているメタンハイドレート。新潟大学などと回収技術開発を進めているシンクタンク、独立総合研究所(東京)が7月上旬、多くのメタンハイドレートが存在するとされる新潟県上越市沖の海底などを調査したところ、新たな知見が得られたという。同研究所の社長で東京海洋大学特任准教授の青山千春氏に調査結果や今後の見通しを聞いた。

穏やかな海底

――どのような回収技術を開発しているのか

海底の海流速度を計測する超音波ドップラー流速計(ADCP)(独立総合研究所提供)

 「ドーム状の大規模な膜を海底に設置して、その下でメタンハイドレートを採掘。メタンだけを分離してパイプで洋上のプラットホーム(回収生産基盤)まで運ぶというものだ。海中に漏れ出たメタンもドーム内にためて回収できることから、高い回収率が期待できる。また、膜で覆うことで採掘時の懸濁物(水中に混ざっている物質)が外に漏れず、周辺環境への影響も抑制できる」

――今回どのような調査を行ったのか

 「上越市の直江津港から北に40キロほどのところに、多くのメタンハイドレートが存在するとされる海域がある。その水深約900メートルの海底に超音波ドップラー流速計(ADCP)を1週間ほど設置し、海底付近の海流速度のデータを収集してきた。流れの速さを把握することで、ドーム状の膜に取り付けるアンカー(重し)の強さをどの程度にすればいいかなどがみえてくる」

――得られたデータは

 「海底付近の速さは毎秒1センチほどで、ほとんど流れがないことが分かった。こうしたデータはこれまでになかった。海底付近が穏やかということは、ドーム式の膜を使う方法がこの海域では適していると考えられる。今後はもっと長期間にわたって流速計を設置し、潮の満ち引きや季節による海流の変化もみてみたい」

1週間の調査を終えて帰港した東京海洋大学の青山千春特任准教授=新潟県上越市の直江津港中央ふ頭(本田賢一撮影)
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