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» 2021年10月29日 08時30分 公開

くら寿司が養殖業に進出、11月に新会社

飲食以外の子会社を立ち上げるのは初めて。全国のスーパーマーケットなどへの卸売りも視野に入れる。

[産経新聞]
産経新聞

 回転ずし大手のくら寿司は28日、すしネタの安定供給を図るため、養殖業の子会社「KURAおさかなファーム」を11月1日に設立すると発表した。飲食以外の子会社を立ち上げるのは初めて。全国のスーパーマーケットなどへの卸売りも視野に入れる。

スマート給餌機でエサをまいた様子がスマートフォンで遠隔モニターできる仕組み(くら寿司提供)

 設立する子会社では、自社養殖を行うほか、外部への委託養殖と養殖魚の卸売りを手がける。令和13年度には、年間10億円の売り上げを目指す。

 自社養殖は11月1日から和歌山県で始め、初年度は50トンの生産を計画。エサやいけすの水質に配慮した方法で育てる「オーガニック水産物」のハマチを育てる。

 一方、来春に始める委託養殖では、AIやIoT(モノのインターネット)を活用して現場の省力化を図る。適時に適量のエサをまく「スマート給餌機」を使い、給餌や食いつきをスマートフォンで遠隔モニターできる仕組みを導入。機器やエサはくら寿司側が提供し、養殖魚も全量買い取る。委託先はこれまでの取引先を念頭にネットワークを広げる。既に今春から愛媛県宇和島市でタイ養殖の実証実験を始めているといい、「養殖業も担い手不足が課題。AIなどを活用すれば少ない人手で生産できるうえ、労働環境の改善にもつながる」(広報担当者)とする。6年中に初出荷し、8年度に年産500トン以上を計画している。

 養殖魚は将来的に全国の高級スーパーなどに卸す考えで「回転ずしでも食べてみたいと思えるよう、生食を想定した切り身にする」と販路拡大の考えを示した。

 また、くら寿司はブリとヒラマサを交配した養殖魚「ブリヒラ」の握りずし(2貫、220円)を11月3日から14日までの期間限定で販売することを発表した。近畿大学が昭和45年に開発し、脂のりが良いブリと、コリッとした食感や色変わりが少ない特徴のヒラマサの「いいとこ取り」をしているネタで、大手回転ずしチェーンでの利用は初。開発してから50年たつが、近畿大の担当者は「味の評判はよい。これを機会に認知度を高めたい」と期待を寄せている。

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