ニュース
» 2021年11月16日 08時13分 公開

鉄道新潮流 JR東日本 坂井究常務「水素燃料電池車両、インパクト大きい」

脱炭素化の波が鉄道業界にも押し寄せる中、JR東日本が取り組む二酸化炭素を排出しない車両が注目を集めている。同社の坂井究常務に脱炭素化戦略について聞いた。

[産経新聞]
産経新聞

 脱炭素化の波が鉄道業界にも押し寄せる中、JR東日本が取り組む二酸化炭素(CO2)を排出しない車両が注目を集めている。同社の坂井究常務に脱炭素化戦略について聞いた。(福田涼太郎)

JR東日本の坂井究常務

――もともと鉄道は全体に占める二酸化炭素(CO2)排出量の割合が低い。水素燃料電池ハイブリッド(複合型)車両の開発に乗り出した理由は

 「鉄道は環境優位性が高い乗り物だが、自動車や飛行機などもCO2排出削減の取り組みが進んでおり、うかうかしていると逆転されかねない。われわれも環境優位性をさらに高めていく必要がある」

――ハイブリッド車両が与えるインパクトは

 「国内全体のディーゼル車両は約2160両(うち4分の1程度がJR東日本保有分)。仮に全てがCO2を排出しないとなれば、試算では年間35万トンの排出を削減できる。インパクトとしては大きい」

――この技術はビジネスチャンスにもつながる

 「開発にはコストがかかるが、長い目で見れば技術を国内の他社に共有したり、海外でも活用したりできればビジネスチャンスには当然つながる」

――他に進めている脱炭素の取り組みは

 「エネルギー効率の高い車両への置き換えや省エネ運転、照明を全てLED(発光ダイオード)にしていくなどの取り組みを進めている。また、電車に使う電力として再生可能エネルギーによる発電能力を自社分とグループ会社分を合わせ、2050(令和32)年に100万キロワットとすることを目指している」


さかい・きわむ 東大法卒。昭和60年、日本国有鉄道入社。62年からJR東日本。人事部課長、財務部長、執行役員総合企画本部経営企画部長などを経て、令和2年6月から現職。60歳。新潟県出身。

copyright (c) Sankei Digital All rights reserved.

ITmedia エグゼクティブのご案内

「ITmedia エグゼクティブは、上場企業および上場相当企業の課長職以上を対象とした無料の会員制サービスを中心に、経営者やリーダー層向けにさまざまな情報を発信しています。
入会いただくとメールマガジンの購読、経営に役立つ旬なテーマで開催しているセミナー、勉強会にも参加いただけます。
ぜひこの機会にお申し込みください。
入会希望の方は必要事項を記入の上申請ください。審査の上登録させていただきます。
【入会条件】上場企業および上場相当企業の課長職以上

アドバイザリーボード

早稲田大学商学学術院教授

根来龍之

早稲田大学大学院国際情報通信研究科教授

小尾敏夫

株式会社CEAFOM 代表取締役社長

郡山史郎

株式会社プロシード 代表取締役

西野弘

明治学院大学 経済学部准教授

森田正隆