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» 2021年12月24日 08時30分 公開

スーパー・百貨店、コロナ後の集客は 試食や実演販売困難 新手法を模索

スーパーや百貨店の食品・雑貨売り場で試食や実演販売などを手掛けてきた販促支援会社が、「アフターコロナ」に向け新たな取り組みを始めている。

[産経新聞]
産経新聞

 スーパーや百貨店の食品・雑貨売り場で試食や実演販売などを手掛けてきた販促支援会社が、「アフターコロナ」に向け新たな取り組みを始めている。自粛が続く店頭での販促活動はコロナ以前に戻らない可能性が高く、これまでとは異なる集客方法が求められているからだ。支援会社は、商品扱い店舗を瞬時に検索できるシステムを開発して来店を促したり、小規模化が定着するとみられる商品キャンペーンもウェブを使って低価格で実施できるようクラウド方式で提供したりするなど、店頭のてこ入れに知恵を絞る。

デモンストレーションで、「ストアナビゲーター」を使って特定の商品を扱う店舗を調べている様子=東京都中央区(マックス提供)

 独自の店舗情報に強みがあるマックス(東京都中央区)は、商品を取り扱う店舗の所在地や連絡先を簡単な操作で検索できるシステム「Store Navigator(ストアナビゲーター)」を開発し、11月から食品、雑貨などの消費財メーカー向けに販売を始めた。

 同社がこれまで蓄積した小売り企業約1400社・12万店の情報と、メーカーから提供を受けた出荷やPOS(販売時点情報管理)データとを連動させて、商品が置いてある店舗を瞬時にモニター画面上に提示する仕組みだ。

 顧客相談窓口では、商品の取り扱い先に関する問い合わせも多い。オペレーターは商品名と、近隣の駅名や特定のエリアなどを入力するだけですぐに店舗案内ができるので、相談時間の短縮にもつながる。

 同社によると、メーカーの顧客相談窓口で、自社商品を扱う店舗の具体的な情報まで検索できるところは少なく、特に中堅中小メーカーではそうした傾向が強いという。同社の新システムは、商品の取り扱い店舗を案内することで顧客満足度を向上させるとともに、情報を得た顧客を店舗に誘導するのも狙いだ。

 新型コロナウイルス禍の影響で昨春以降、インターネット通販の利用が急増した。顧客相談窓口では、ネットで商品を知った顧客からの取扱店に関する問い合わせが増えている。「店頭で手に取って商品を選ぶニーズは根強い。そうしたニーズを意識し商品拡販や店頭活性化を進めたい」(広報担当者)としている。

 一方、小規模とみられるが、キャンペーンの再開を見越して準備する動きも出てきた。

 販促イベントに定評があるオリオンセールスプロモーション(オリオンSP、東京都中央区)は、中小のメーカーや小売店がウェブを活用した販促キャンペーンを、安価で手軽に実施できるサービスを年明けに始める。国の事業再構築補助金を活用し、初期導入費用が不要なクラウドシステムを開発。複数パターンに対応できるテンプレート(ひな型)も用意し、キャンペーンサイト構築などの作業負担を軽減した。

 通常、店頭でのプレゼントキャンペーンは、専用の応募はがきに、購入した商品についているシールなどを貼り付けて投函(とうかん)する方法が一般的だ。ウェブを活用して番号などを入力するものも登場しているが、費用がかかることから中小企業の利用は難しかった。

 オリオンSPのサービスは商品購入時のレシートをスマートフォンのカメラで撮影し、キャンペーンサイト上に用意した専用ページに貼り付けることで応募受付を可能とする。2カ月間で応募1000件以内の場合、従来のウェブキャンペーンの10分の1以下の13万円台から提供可能だ。開発担当者は「低価格なので中小事業者の利用を開拓したい」と話す。

 国内の感染者数は低い水準に抑えられているものの、以前のような店頭販促活動を再開する動きは見られない。消費財メーカーや小売店の間では、落ち込んだ集客力をどう立て直していくかが大きな課題となっている。(青山博美)

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